調略(ちょうりゃく)
NHKの連続テレビ小説「なつぞら」でも、大河ドラマ「真田丸」でも出てきた「調略」。みなさんは意味がすんなり分かるでしょうか。調略とは「政治的な計略」という意味ですが、豊臣秀吉を始め昔の日本人は調略が上手だったと言われています。現代でも政治力が強いひとは重宝されます。今回はこの「調略」について解説します。
調略の意味とは
調略とは簡単に言えば「内通者を使った諜報活動や政治的な工作など策を練る」ことをいいます。具体的には、内通者を使って敵の中心人物を寝返らせたり、降参させたり、謀反を起こさせたりするように仕向ける策を表します。正々堂々と正面切って戦うのではなく、政治活動や情報戦略のような裏からこっそり手を回すような企てというニュアンスですね。
調略の由来
「調」という漢字には「整える」「なつかせる」という意味が、「略」という漢字には「治める」「攻めて取る」「はかりごと」という意味があります。
ここからも単なる計略というよりは、はかりごとにより敵をなつかせる、敵をなつかすことで攻め取るといったニュアンスを感じることが出来ますね。
調略といえば、信長の下にいた時代から本能寺の変の後も敵を寝返らせ続けた豊臣秀吉が有名です。
また真田幸綱の調略により一度は失敗した砥石城をたった1日で攻略したことも有名です。
調略の文章・例文
例文1.政治活動など調略は苦手なので、売上を上げることで評価を上げるしかない。
例文2.情報量やどれだけ正確な情報を手に入れられるかが調略の鍵である。
例文3.調略にばかり力を入れた結果、業界で四面楚歌になってしまった。
例文4.事件の犯人は調略の実行犯で陰謀の中心人物であった。
例文5.味方を増やす、または重要人物を引き込む為の調略は現代においても有効な策である。
政治的工作と聞くと汚いやり口のような印象を受けますが、人を垂らし込めるということは人間的にかなり魅力的なのでしょう。
そうでない人が行うと反感ばかり買ってしまって逆効果になるので注意が必要ですね。
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調略の会話例
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Aさんの調略活動は目に余るものがあるな。
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こっそりと裏で工作して引き込んでこその調略だと思いますが…。
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Aさんの場合は残念ながら調略しても寝返らせる程の人望がないからな。
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まず情報を集めることもなく、手当たり次第に声をかけているのでは調略とも呼べませんよね。
同じように相手を自分側に引き入れるべく行動する人でも調略が上手い人は魅力に溢れた吸引力のある人に見え、調略が下手な人は口先だけで世の中を渡ろうとしてるズルい人に見えるものですね。
調略の類義語
調略の類義語には「計略=はかりごと」「謀略=人を欺くはかりごと」があります。
調略まとめ
昔は調略の名人であった豊臣秀吉のように、戦わず説得や工作で敵を味方に引き込み勝利へ導く人は非常に優秀でした。
一見卑怯なようにも感じますが、血を流すことなく兵力も落とさず勝利を治めることが出来る調略はそれは素晴らしい策だったのです。
現代でも周りに有り難いと思われるようなスマートに調略出来る人でありたいですね。
「NHK連続ドラマ小説・なつぞら公式サイト」
調略という言葉も「なつぞら」で使われた事で広く広まりました。まだ見たことがない方は公式サイトとチェックしてみてはいかがでしょう。