財政投融資
日本の財源や年金をめぐる歴史を振り返ると、避けることができないのが財政投融資という専門用語です。財政投融資にはどのような意味や由来があるのでしょうか。いま一度財政投融資の仕組みや内容について、正しく学んでいきましょう。
財政投融資の意味とは
それまでの日本は現在の財務省でもある、旧大蔵省によってお金の管理がおこなわれていました。一部の特殊法人や金融機関に対して貸付をおこなっていたのですが、その財源となっていたのが郵便局に私たちが預けていた預貯金・郵便貯金と年金でした。財政投融資は旧大蔵省が特定団体に対して融資をおこなう、特殊なビジネスプランを表しています。この制度は2001年度に廃止され、過去の遺産となりました。
財政投融資の由来
旧大蔵省が年金と預貯金をベースに、融資をおこなっていたことを示す財政投融資。2000年台初頭に廃止されるまでには、広く利用されてきました。アメリカやフランスなどの諸外国を見てみると財政投融資の理論を利用したところはほとんど無く、税金と国債を財源にし特定団体への融資をおこなうことが多くなっています。
財政投融資の文章・例文
例文1.財政投融資で得た資金をもとに、高速道路の建設がすすめられました
例文2.財政投融資のデメリットは、民間の金融機関の資金力が落ちることです
例文3.財政投融資は日本の年金制度を、大きく揺るがすものでした
例文4.教授に財政投融資についての論文をまとめるように指示されました
例文5.財政投融資の長所は、低金利で資金を優遇できる点です
国がいわば銀行の代わりに特殊法人にお金の貸付をおこなう財政投融資、地域経済の発展のためには必要な手法といえるでしょう。
財政投融資の類義語
財政投融資の類義語として、政府保証債や産業投資などがあります。政府保証債とは特定の団体が民間の金融機関から資金を融通してもらうときに、国が信用力を上げるために発行する債券のことです。また産業投資は、たとえば宇宙開発やロケット事業など、民間の企業だけでは難しい特定ビジネスを国がバックアップする投資を示しています。
財政投融資まとめ
かつては大蔵省の重要な任務のひとつだった財政投融資。法令が改正されてからは、年金や郵便貯金をベースにした財政投融資はおこなわれなくなりました。年金のグレーな扱われ方は軽減されたものの、旧社会保険庁による消えた年金問題や近年のデータ入力問題など、年金に対する疑念や不安はまだまだ解消されていません。
借金大国といわれる日本がどう借金を返し新たなモデルを築いていけるのか、世界中のスペシャリストたちが注目しています。財政投融資とは私たち日本の財務の在り方を考える、有意義な問題なのです。