足が棒になる(あしがぼうになる)
「足が棒になる」とは「長時間の立ち作業や歩き疲れからくる疲労度を表現した喩え」です。1日の仕事が終わり自宅に到着し、ふくらはぎを擦りながら思わず「足が棒になった」と呟いた事はありませんか? 営業職で何時間も歩き続けたり工場勤務で1日中立ちっぱなしなら、そんな疲れが日常茶飯事だと思います。ですから疲れであり不満の表れともなるのが「足が棒になる」なのです。
足が棒になるの意味とは
「足が棒になる」の意味は以下の通りとなります。
(1)長時間立ったり歩いたりして疲れ果て、足の筋肉が強張る状態。
(2)仕事などで長時間歩くと疲労から、足が棒のように固くなり感覚がなくなる事の喩え。
「足が棒になる」は普段以上に歩いたり立っていた後に起こる症状で、足の筋肉が強張りもう立っていられない程の疲労に陥った状態です。要するに酷く疲れてもう何もしたくないので、座ったり横になって足を擦りながら「足が棒になる」や「足が棒になった」と愚痴を零すのです。慣れない仕事や運動不足、他にも山登りや激しい運動後などにも起こりますが、それぐらい酷く疲れた際の常套句としても有名な諺です。
足が棒になるの由来
「足が棒になる」の由来は残念ながら不明ですが、文献としては江戸時代に流行った俳諧の総称「雑排」の「湯だらひ」などにも文言が記されています。
足が棒になるの文章・例文
例文1.念願の刑事になった1年目は毎日足が棒になるほど歩き回ったが、それぐらいの遣り甲斐から充実感を得ていた。
例文2.山登りなど朝飯前と何の事前準備もせずに冬の立山を登ったら、あまりにも苛酷な環境と己の体力の無さに足が棒になり、同行した友人達に何度も弱音とボヤキを吐いては笑われた。
例文3.たった30分歩いたぐらいで足が棒になるのだから、自分はサバイバルには絶対に向かないので大震災や戦争などが起こらないように神頼みしかできない。
例文4.最初は軽いジョギングのつもりが段々と本気になったら息は上がり足が棒になり、遂には頭から意識が遠のいていくがこの老いに抗うギリギリの瞬間が堪らないのだ。
例文5.近くに上司がいたのでアピールとして、右足が棒になったので引っ叩き、気合を入れて残り2時間の立ち作業を終わらせようと見せ付けた。
「足が棒になる」を使った例文となります。
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足が棒になるの会話例
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そんなに怒らなくてもいいじゃん。
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あなたがちょっと付き合ってって言うから、軽い気持ちでOKしたら、まさか3時間も歩くと思わないでしょう。
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だから途中で休憩しただろ。
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自販機の缶コーヒーは休憩じゃないから。もう足が棒になって最悪。疲れたからもう寝る。
夫婦で長時間の散歩をしたら、家に帰ってきた途端に妻が疲れから不機嫌になるという内容です。
足が棒になるの類義語
「足が棒になる」の類義語には「足が重い」「綿のように疲れる」「疲労困憊」「精疲力尽」「倦怠」「怠い」「憔悴」などの言葉が挙げられます。
足が棒になるの対義語
「足が棒になる」の対義語には「元気溌溂」「興隆」「血気盛ん」「強靭」「スタミナ」「タフ」「体力が続く」などの言葉が挙げられます。
足が棒になるまとめ
長時間歩いたり立っていて大変疲れた状態が「足が棒になる」です。まるで自分の足が棒のように筋肉が硬くなり感覚が無くなった事から「足が棒になる」と言います。1日の仕事終わりなどにそれぐらい体力を消耗した際に何かとよく使用される諺となっています。