転じて(てんじて)
「転じて」とは「話題の視点を変えることや物事の意味が広がること」を意味します。さまざまな解説などで用いられる言葉でもあり一般的になじみがある人も多いのではないでしょうか。話題を変える時などにも使われる言葉でもあります。今回はそんな「転じて」を解説していきます。
転じての意味とは
「転じて」の意味は以下の通りです。
(1)話題の視点を変えること
(2)物事が逆の状況になること
(3)物事の意味や解釈が広がること
何かの話題について話している際に、その話題とは別の話題について話す時などに用いられます。また、本来の意味から大きく解釈が広がり一般的に使われるようになったことに対しても「転じて」が使われます。
例としては「大詰め」という言葉は物事の終盤を表す言葉ですが、もともとは歌舞伎の演目に対して使われていた言葉でした。このような本来の使われ方とは少し変わった意味として使われるようになることを「転じて」という言葉を使って解説することがあります。
また、状況が変わって物事がうまくいくようになったり、逆にうまくいっていたことがうまくいかなくなってしまった場面でも使われます。
全てに共通することは本来の状況から何かの影響によって状況が変化していることを表しています。
転じての由来
「転じて」の由来は、「転ずる」が変化したことからです。「転ずる」は「転がる」「回る」といった意味合いがあり、船などの取舵(とりかじ)を回すことによって進行方向を変えることを「転ずる」ということから、話題を変えることなどにも使われるようになりました。
「転じて」を使った有名なことわざとして「災い転じて福となる」があります。
転じての文章・例文
例文1.解決策を導くことができたので転じて次の話題へといく。
例文2.今までは引っ張っていくことが多かったが結婚したことにより、転じて嫁の尻に敷かれるようになってしまった。
例文3.たたき台という言葉は鍛冶屋の人たちが出来上がる前の製品を置くところとして使っており、そこから転じて原案といった意味で使われるようになった。
例文4.寒い冬から転じて暖かい春がきたので多くの人たちが喜んだ。
例文5.昨年までは赤字続きであったが、今年度は努力の甲斐もありプラスに転じることになった。
「転じて」を使った例文です。
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転じての会話例
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今日の営業もうまくいかなかったな。
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そういう日もあるよ。私もいくつもの失敗が転じて成功できるようになったんだから。
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そうですよね。明日からもご指導お願いします。
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しょうがないわね。弱音を吐いても知らないからね。
会社の先輩と後輩の会話です。
転じての類義語
「転じて」の類義語には、「逆に」「変わって」などの言葉が挙げられます。
転じてのまとめ
議論をしている際に話題が変わった場面や、物事の結果が逆になった際に使われれる言葉として広く使われてます。うまくいかない状況や気分が乗らない時には、視点や考え方を少しだけでも変えてみることによって全く違った結果が得られたり、物事が好転することもあります。息詰まった時にはリフレッシュしてみることでその後の作業が転じてうまくいくのではないでしょうか。