軽減税率(けいげんぜいりつ)
2019年10月からの消費増税を控え、何かと注目されているのが「軽減税率」です。名目としては、低所得者対策と銘打っていますが、食料品全般としながらも外食とテイクアウトで税率が変わるな、チェーン店など店毎に違うなど、その曖昧さが残っているので国民に理解されず混乱を招いているのも事実です。また、高所得者が有利とされる消費増税や軽減税率導入は、反対の声が今でも強く、今後の政界再編の含みも持たせているほどです。今年最も庶民の生活に影響を与えるであろう、「軽減税率」について解説をさせて頂きます。
軽減税率の意味とは
「軽減税率」の意味は以下の通りとなります。
(1)2019年10月1日から消費税が10%になるが、低所得者の負担を軽くする目的で、酒類と外食と新聞を除くものに関しては従来通りの消費税8%に据え置く事。
(2)日本では10月から実施される軽減税率だが、欧州各国では既に導入されている場合が多い。
(3)中小店舗は新レジ導入などで負担増となるので、導入支援の補助金を助成する。
(4)家計の負担軽減、景気冷え込みを防ぐ目的で、キャッシュレス決済するとポイント還元するサービスを2020年6月まで期間限定で導入する。
「軽減税率」は消費増税とセットで解説される事が多い言葉です。意味としては(1)の通りで、これまでの消費税8%が、2019年10月から10%に増税されるので、低所得者対策や景気を落ち込ませない目的として、欧州各国が実施している制度を真似て、主に食料品には消費税を据え置く8%とするのが「軽減税率」です。日本独自としては、レジ導入の支援、キャッシュレス決済でポイント還元などを実施して、少しでも負担感を排除するよう努力していますが、これらは補助金上限や期間限定となっているので、実際に効果があるのか不透明です。また、最も肝心な「軽減税率」をいつまで行うのか? 今後再び消費増税となった場合は、どうするのか? 等々がハッキリしていません。現時点では、終了期限は未定となっていて、今後の経済情勢によって変化するというのが、政府の方針です。
軽減税率の由来
「軽減税率」について、日本は消費税を導入する際に、ヨーロッパ各国の状況を参考にしたとされています。中でも、福祉国家として有名なスウェーデンは消費税25%ですが、軽減税率として食料品などは12%、新聞や書籍などは6%、、医薬品はゼロ%です。日本の消費税は10%になっても、欧米と比較するとまだ低いので、将来的にはさらなる増税が予想されます。
因みに、消費税の英語表記は「consumption tax」、軽減税率の英語表記は「VAT relief」です。日本では「軽減税率」が低所得者対策とされますが、欧州では1960年代頃は各国の消費税がバラバラだったので、それを統一や不公平感を無くす目的で、主に食料品に対してそれぞれの国々の事情により税率が変わったのが、切っ掛けとされている。
軽減税率の文章・例文
例文1.軽減税率で人々の生活がどう変わるのか?
例文2.前回の消費増税の際は駆け込み需要があったが、今回は軽減税率も導入されるので、あまり変化はないようだ。
例文3.軽減税率を実施しても、景気の冷え込みが暫くは続きそうだ。
例文4.もし、政府が本当に景気良くしたいなら、軽減税率で食料品などは5%にすれば国民の多くは喜ぶはずだ。
例文5.軽減税率がいつまで続くか分からないのが、将来の不安感を抱かせている。
現在の景気情勢を反映させた、「軽減税率」を使った例文となります。
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軽減税率の会話例
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10月から、消費税が増税だね。また、小遣いが減らされるよ。
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税金が上がっても、給料が上がれば小遣いも増えるでしょう!
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世のサラリーマンは、給料が上がらない仕組みが出来上がっているんだよ!
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そしたら軽減税率が実施されたら、イートインで食べるサラリーマンはいなくなるよね。少ない小遣いが、さらに減ってしまうから。
小遣いが少ないとぼやくサラリーマンと、それに冷静に返答する女性が「軽減税率」について会話をしています。
軽減税率の類義語
「軽減税率」の類義語には、「ゼロ税率」「累進税率」などの言葉が挙げられます。
軽減税率まとめ
財政難を打開する目的で、2019年10月から消費税が増税され10%に引き上げられるのに伴い、低所得者の負担を軽減する目的で食料品などの税金は従来通りとするのが「軽減税率」です。食料品は消費税8%に据え置きだが、イートインコーナーで食べる場合はどちらの税金にするのかなどで、国民にも複雑な仕組みに対する戸惑いや困惑が見られます。政府としては、新レジ導入で負担増となる中小業者への補助、景気冷え込みを防ぐ為にキャッシュレス決済でポイント還元など対策を講じています。