野放図(のほうず)
人の性格にもいろいろです。私は個人的には人の目を気にする方なので、大胆な人、人目を気にせず色々やれる人は結構憧れます。もちろん、大胆なだけで締まりのない人は苦手ですが・・・。今回はそんな人の性格を表す言葉「野放図」について見ていきましょう。この性格を良しと捉えるかどうかは人それぞれ。一般的には、どちらかというと悪い印象で見られる言葉です。
野放図の意味とは
野放図とは人の性格を表した言葉で、「しまりがない、図々しい、際限がない」という様子を表す形容詞です。基本的には人の性格や態度を表現しますが、時には「野放図状態」など場の雰囲気や状態を言い表すこともできます。
「図」は「計画、考え、えがいた形」というような意味です。
「野放し」という言葉がありますが、まさに野放しの「図」ということで、際限なく、しまりがない状態を表します。
人は大体自分の範囲をわきまえているものですが、横柄な人というのはそれを簡単に乗り越えてきますよね。そんな人を野放図と表現します。
読み方は「のほうず」です。
野放図の由来
野放図の由来を見てみましょう。
野放図は「野方図」とも書くことができ、どちらも同じ意味です。
由来は「野風俗」という言葉にあると言われています。
「風俗」とは決して現代のいかがわしい店のことではなく、「風習、ならわし」という意味です。ならわしや決まり事が野放しになっていることから、野風俗は「野暮ったい、だらしがない」という意味になり、これがなまって野放図になったということです。
野放図の文章・例文
例文1.一人暮らしが始まったとたん野放図になってしまった
例文2.野放図が過ぎて困る
例文3.その野放図な性格は直した方がいい
例文4.君は大胆なつもりだろうが、それは単なる野放図だ
例文5.成人式はさながら野放図状態だ
上記の例文のように、やや眉をひそめてしまうほどの自由さも野放図と表現できます。
- [adsmiddle_left]
- [adsmiddle_right]
野放図の会話例
-
さて、明日は休日だ。のんびり読書でもして過ごすかな。
-
あなた、最近めっきりおとなしくなったわね。学生時代は野放図そのものでやんちゃばかりしていたのに。
-
最近本を読み始めたら、なんだかおもしろくなってね。精神面で成長している感じがするんだ。そしたら、依然やっていたことが途端につまらなくなってしまってね。
-
人って変わるものね。
学生時代のやんちゃぶりを「野放図」と表現しています。考えてみれば、子どもは大体野放図で、だんだんと大人になるにつれ領分をわきまえるようになるのかもしれません。
野放図の類義語
野放図の類義語をいくつか挙げてみましょう。「傍若無人」「放縦」「横柄」などがそうです。「傍若無人」は近くに人がいないかのようにふるまうこと。「放縦」は思うままにふるまうこと。「横柄」は態度がでかいこと。いずれも野放図と似た意味があります。
野放図まとめ
ここまで、野放図について見てきました。大胆さや積極的な態度はいいですが、それが野放図になって相手に迷惑をかけてしまうのはよろしくありませんね。