錬金術(れんきんじゅつ)
投資や資産運用、或いはネットビジネスや怪しいセミナーなどに長けている人にとっては、「錬金術」(れんきんじゅつ)という言葉は魅力的に見える反面、苦い記憶が甦る場合もあるのではないでしょうか? 本来は、卑金属を金属に貴金属に変える術などを指す言葉である「錬金術」ですが、現在はどうしてもお金を手っ取り早く増やす怪しい商法という感が否めません。この様に、今と昔では意味合いが違ってくる「錬金術」の正しい意味、由来、使い方などを紹介させていただきます。
錬金術の意味とは
「錬金術」の発祥は正確には不明だが、現在のところは古代エジプトとされ、そこから古代ギリシアなどに広まったとされています。金や銀以外の金属である卑金属を、希少性高い貴金属(主に金)に精錬する事とされ、また当時は金属以外にも人間の肉体などを錬成する術的なものまでが含まれています。
しかし、現在はお金などの資産を短期間で爆発的に、或いは従来の銀行預金等と比べて異常に思えるぐらい増やす方法を「錬金術」と呼んでいます。ネット上には、「錬金術」を謳い文句にする商材や商法が数多く出回っていますが、そのほぼ全てが詐欺でありトラブルが絶えないので注意が必要である。
錬金術の由来
先ほども触れましたが、発祥とされるのは古代エジプトや古代ギリシアとなります。古代ギリシアの哲学者・アリストテレスは、火・気・水・土の四大元素から万物は構成されているとし、そこから卑金属を金属に変える「錬金術」を編み出した。日本には中国から伝わったとされているが、詳細は不明です。
語源としては、「錬金術」の英語表記はアルケミー(alchemy)で、その元となるのはアラビア語のエル・キミア(el-kimia)とされます。
錬金術の文章・例文
例文1.錬金術で資産を何十倍にも増やす事を夢見る。
例文2.錬金術とは神秘的な意味合いが欧米などでは特に今でも強く残っている。
例文3.怪しいセミナーなどは、錬金術を謳い文句にして集客集めに余念がない。
例文4.錬金術とは悪魔的な宗教儀式の様相もある。
例文5.投資の世界に錬金術は存在しない。
以上のようなものが錬金術を使った文章となります。現在の日本では怪しい意味合いが強いですが、欧米などでは神秘的な扱いをされているので、そこには文化や宗教的な違いが背景に残っています。
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錬金術の会話例
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何か、簡単にお金を増やす方法ないかなー?
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実は先輩に、投資セミナーの勧誘を受けているの! お金が確実に増やせるみたいだから、一緒に行かない?
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それって錬金術を掲げている集会じゃない? 大丈夫不安だから行きたくないよ。
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やっぱりそうなのかな? じゃあ、怖そうだし怪しいから止めよう。
錬金術のセミナーに勧誘され、最初は行く気だったが、参加取りやめの決心をした際の会話内容です。
錬金術の類義語
「錬金術」の類義語には、「占星術」「マルチ商法」「手練手管」などの言葉が挙げられます。
錬金術まとめ
卑金属を貴金属にするのが本来の「錬金術」です。しかし現在の場合、特に日本では、お金を増やす方法、又はお金が増える事を謳い文句にして勧誘し資金を不当に集める方法が「錬金術」となっています。本来の意味とはまったくかけ離れ、悪い意味としてすっかり定着していますが、それだけお金や金属には人々を魅力する魔力めいたものが込められているのでしょう。「錬金術」で簡単に儲かる、資産が増えるなどと勧誘されたら、それは詐欺や騙されると捉えて間違いありません。