長い物には巻かれろ(ながいものにはまかれろ)
「長い物には巻かれろ」とは「権力のある人や、力のある人には従った方が良い」という意味です。早い人では中学生や高校生の時、部活動や委員会等の先輩との交流で、聞いたことがある人もいると思います。社会人になったら、余計な波風を立てないために言われたことがある人もいるのではないでしょうか。上下関係が存在する所では、このことわざを使う場面がとても存在してきます。今回は、そんな「長い物には巻かれろ」について解説を行います。
この記事の目次
長い物には巻かれろの意味とは
「長い物には巻かれろ」とは「権力のある人や、力のある人には従った方が良い」という意味です。日本では特に年功序列という考え方をしています。徐々には変わってきていますが、まだ年功序列の考え方をしている場面に出会うことも多々あると思います。学生だと、部活動の先輩の言うことは絶対であったり、社会人では、仕事はできないが努めている期間は長いため蔑ろ(ないがしろ)にできない、と言った時に年功序列を感じる方も多いと思います。年功序列とされてきた日本のため、力がある人に逆らってしまった時のリスクなどを考えると避ける傾向が見られます。そのため「長い物には巻かれる」という言葉を聞くことも多くなります。また「長い物」の「物」を「者」と書くことは間違いになります。使用する際は注意が必要です。
長い物には巻かれろの由来
「長い物には巻かれろ」は中国の伝説から、作られた言葉です。伝説中で、ある猟師が象の鼻に巻かれながら移動をしていました。その移動中に獅子と遭遇し、猟師は弓を使うことで獅子を追い払いました。獅子を追い払ったお礼として、象は猟師を仲間の墓場に連れていくことにしました。その墓場には象牙が沢山あり、猟師はお金持ちになった。という話です。長い物とは象の鼻の事を指しており、象の鼻に巻かれていたことで、獅子を安全に撃退し、象牙を手に入れお金持ちになれた。という経緯から、長い物に巻かれていた方が良いよ、という意味で現在も使われています。
長い物には巻かれろの文章・例文
例文1.出世のためなら長い物にも巻かれる。
例文2.部活を楽しくしたいから、長い物には巻かれて先輩にいい顔しておこう。
例文3.長い物には巻かれるとその人には気に入られるが、ほかの人からは冷ややかな目で見られた。
例文4.嫌いな人でも長い物には巻かれと、というから我慢する。
例文5.長い物には巻かれてきた結果、同年代よりも出世が早かった。
様々な「長い物には巻かれろ」についての例文となります。
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長い物には巻かれろの会話例
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今日さ、明らかに部長が間違えてるのに意見したら怒られたよ。
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うーん、難しいことだよね。長い物には巻かれないと出世もできないし。
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でも僕も悪かったな、意見するにしてももう少し部長を立てて言うべきだった。
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正直めんどくさいことだけど、こればっかりは仕方ないね。
上司に怒られたという会話
長い物には巻かれろの類義語
「長い物には巻かれろ」の類義語には、「泣く子と自頭には勝てぬ」「太きには呑まれよ」などの言葉が挙げられます。
長い物には巻かれろの対義語
「長い物には巻かれろ」の対義語には、「鶏口となるも牛後となるなかれ」「一寸の虫にも五分の魂」などの言葉が挙げられます。
長い物には巻かれろまとめ
徐々に年功序列という考え方が変わってきていますが、それでもまだ年功序列を感じる場面は多いと思います。そんな時に、権力を持っていたり、自分の上司にあたる人にはとりあえず良くしておこう、と考えている時に「長い物には巻かれろ」と使うことができます。力を持っている人に対して使えるので、自分よりも仕事ができる人であったり、実力が高い人に対しても利用できるため、年功序列の考えがなくても使う場面は多くなると思います。今回はそんな「長い物には巻かれろ」について解説を行いました。