「随筆家」の使い方や意味、例文や類義語を徹底解説!

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随筆家(ずいひつか)

「随筆家」とは「自らの経験や感想などを自由に書きあげる『随筆』を職業とする専門家」です。文章を書くのが得意な人にとっては理想のような仕事が「随筆」であり「随筆業」で、その専門家となる作家が「随筆家」になります。最近の社会情勢や近所で起こった出来事などを雑誌やネットなどで自由に書きあげ、それで生活できるなら本当に羨ましいかぎりですが、実際にそんなプロと呼べる「随筆家」は殆どいないぐらい厳しい世界のようです。

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随筆家の意味とは

「随筆家」の意味は以下の通りとなります。
 (1)自分の見聞や体験や感想などを自由に書く「随筆」を生業とする職業。
 (2)政治経済から社会情勢に芸能スキャンダルや自分の身の上話など様々なテーマを散文のように自由に書く執筆者。
 (3)「エッセイスト」も同義。
”随筆”は「見聞・体験・感想などを自由な形式で書いた文章」「随想」「エッセー」、”家”は「人の住む建物」「その道の専門家」「そうした性向の人」で、簡単に言えば「物書きの専門家」や「物書きを職業とする人」が「随筆家」です。小説家なども「物書きの専門家」ですが物語に特化したところがあり、対する「随筆家」は実際に自分が体験した事や或いはニュースなどで見聞きした話題について自分が思うが儘に自由に書いているので、常識やルールなどにも縛られずに思いをぶつけるところから散文の専門家ともなります。小説家の多くは「随筆」を書くことも多く、物語でも散文でも実は同じテーマを扱っている事もあり、また「随筆家」になるには特別な資格などは不要なのである意味で自分が名乗れば誰でも「随筆家」になれますが、世間への作品や作者の浸透度や評価が「随筆家」と名乗れるか否かの分かれ目でもあります。しかし、世間的には無名でも「随筆」を書いて生活が成り立っているなら最低でも職業ではあるので、ネット上の自称「随筆家」も含めればかなり多そうです。その中でも日本を代表するクラスとなれば、阿川佐子・泉麻人・伊集院静・井上ひさし・向田邦子・島田彦・椎名誠あたりが該当します。

随筆家の由来

日本初(世界初とも言われる)の「随筆家」は平安時代中期の作家・清少納言で作品「枕草子」が日本初の随筆集となっています。その後は室町時代の「徒然草」なども今では有名な「随筆集」となり、これらの作品は当時の社会情勢や季節に日常生活などへの思いが書かれているので、このような物語形式ではない作者が自由に書く作品が「随筆」となりました。

随筆家の文章・例文

例文1.中年ニートの兄が最近両親へ「随筆家を目指す」と宣言したようで、いよいよロシアやイスラエルのニュースを見すぎて現実的な感覚がマヒしたようだ。
例文2.随筆家の朝は1杯の熱いブラックコーヒーと陽気なジャズの音色で静かに始まり、ミニマリストのような何もない居間で椅子に腰かけ、今日も世間の粗探しをしては自分だけの世界で無意味な戯言をパソコンに打ち込んでいく。
例文3.中年男が髪を伸ばすと随筆家か書道家にしか見られないので、髭も伸ばしてブラックTシャツを着ると今度はハードロッカーのようになり、これはまずいとパーマをかけてタトゥーを入れたらやっと理想のメタリカ一員になれた。
例文4.政府御用達の機関紙で忖度記事を執筆して半年も経過すれば、いつの間にかワイドショーの出演者に仲間入りして超一流の随筆家となってしまう。
例文5.近所の定食屋や酒のつまみなどをウダウダ語っては文字書きするだけで随筆家として認めてもらえるならこの国にはニートや無職など皆無になりそうだ。
「随筆家」を使った例文となります。

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随筆家の会話例

  • やったね。念願の夢が叶って…、俺も自分の事のように嬉しいよ。おめでとう。

  • ありがとう。でもまだ随筆家としては新人だから。やっと1冊の本になって出版されただけ。

  • でもこのまま活躍していけば、テレビなどにも呼ばれて、最後は紅白の審査員に選ばれたり…。世界が広がるねー。

  • それは夢見すぎだって。随筆家だけどランクは下っ端の下っ端なんだよ。

知人が「プロ随筆家」になり感極まるという内容です。

随筆家の類義語

「随筆家」の類義語には「随想」「著述家」「著述業」「プロライター」「ノンフィクション作家」「文筆家」「評論家」「作家」「文章家」「小説家」「評論家」「批評家」「物書き」「コラムニスト」などの言葉が挙げられます。

随筆家の対義語

「随筆家」の対義語はありません。補足として類語「批評家」の「批評」の対義語は「鑑賞」「観賞」になります。

随筆家まとめ

文章を書く職業の中でも自分の経験や気持ちなどを自由に書く事から「エッセイスト」とも呼ばれるのが「随筆家」です。所謂小説家などの物語を書くわけではないので敷居が低く、それでいて活躍すればテレビなどにも登場をする華やかさから人気の職業という面もあります。しかし、実際には「随筆家」と名乗っても食べていけるほどの年収があるのは僅かで、どの世界も格差が激しいようです。

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