電子カルテ(でんしかるて)
病院に行って診察してもらっている時に医師が紙にスラスラと何かを書いているところを見たことがある方は多いと思います。最近では紙ではなくパソコンを見ながらキーボードでカタカタと文字を打っているところを見ることの方が多いかもしれません。今回は「電子カルテ」について詳しく解説をしていきたいと思います。
電子カルテの意味とは
「電子カルテ」とは、病院などの医療機関において医師が患者の診療の経過を記入する紙媒体の「カルテ(診療録)」を電子情報としてパソコンで入力・管理できるようにしたものを指します。
電子カルテの由来
「電子カルテ」は日本では1999年に厚生労働省がカルテの電子媒体による保存を認可したことにより始まりました。
そして、近年では「電子カルテ」化が一般的になり、導入する医療機関も増加しています。
そんな「電子カルテ」のメリットは大きく分けて4つあります。
・検索機能で見たい情報をすぐに表示できる
・手書きのカルテに比べ、読みにくさが軽減するほかに自動チェック機能で誤字や脱字を防ぎ伝達ミスを軽減できる
・外部で依頼した検査の結果をカルテに取り込むことができる
・カルテの保管スペースを大幅に減らすことができる
「電子カルテ」は作業の効率化を実現し、医療機関側にも患者側にもメリットをもたらします。
一方でデメリットもあります。
・停電時や電力供給が不安定な状態で利用することができない
・様々な機能があり、システムを理解するまでに時間がかかる
・運用コストがかかる
といったデメリットが考えられます。
良いところも悪いところもある「電子カルテ」ですが、医療機関全体でみると現在の普及率は約40%で半数にも満たないのです。
しかし、政府は医療機関全体の「電子カルテ」普及率を90%に到達させることを目標としています。
これは、今後日本の高齢化社会が進んでいくにつれて医療分野に求められる役割が今まで以上に増加すると考えられているからです。
電子カルテの文章・例文
例文1.いつもお世話になっている病院が電子カルテを導入したようだ
例文2.クラウド型の電子カルテはデータセンターにデータが存在するのでBCP対策に向いている
例文3.外部の検査センターから連絡があり、依頼していた検査の結果を電子カルテに取り込んだ
例文4.電子カルテには情報を保護し、閲覧者を制限できる機能もある
例文5.電子カルテを導入してから作業効率が上がり、患者の待ち時間を減らすことができている
普及が進めば医師間でのやりとりだけではなく、病院間での患者の情報のやりとりもしやすくなりそうですね。
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電子カルテの会話例
昨日病院に行ったら、カルテが電子カルテになっていたよ。
最近は多いよね。作業効率が上がって医者も患者もうれしいよね。
うん。診察終わってから会計までの時間が減って助かったよ。
この先さらなる電子カルテの普及が期待できそうだね。
近年の新規開発の病院ではほとんどが電子カルテを導入しているようです。
電子カルテの類義語
「電子カルテ」の類義語には、「電子お薬手帳」というスマートフォンで薬の情報やアレルギー・副作用などの経験を記録するものがあります。
電子カルテまとめ
今回は「電子カルテ」について解説をしていきました。日本での普及率はまだまだ低い現状ですが、将来の医療分野できっとなくてはならない存在になるでしょう。普及率向上のために、IT技術のさらなる革新が期待されます。