馨しい(かぐわしい)
「かぐわしい」と読むこの漢字、今ではあまり使われないので聞き馴染みのない言葉だと思いますが意味はわかるよ、という方は少なくないかと思います。簡単な漢字で「香しい」と書くこともありますがそもそもその言葉自体あまり会話や本などでも出てこなくなってきていますね。
この馨しいとはどういう意味の言葉なのか解説していきます。
馨しいの意味
かんばしい、上品な香りがおだやかに匂う様、いい香りが強く匂う事、また心を惹きつける様、魅力的という意味で使われます。
馨しいの由来
キビを焼いたときの甘い良い香りを表現して生まれたのが「香」でした。もともとは穀物のキビを表す「黍」と味覚のうちの一つの「甘」を組み合わせて出来た漢字で、これにさらに「殸」を組み合わせて「馨」はできています。「馨」は、上部の「殸」が楽器を表しています。その楽器の音が遠くまで届く様子を「香」と重ねて「香りが遠くにまで及ぶ」様子を表現してこのような形になりました。
馨しいの文章・例文
例文1.庭に植えた梅の馨しい香りが寝室まで届いた
例文2.馨しいという漢字を一度で読めるものは少ない
例文3.昔祖母がよくこの馨しいにおいはバラだねと目を細めていた
例文4.息子に馨しいって何?と聞かれたがわからなかったので一緒に調べた
例文5.いくら馨しいいい香りでも最近は匂いがきついと苦情がくるのが悲しい
花の香りが苦手だという人が増えたのか、最近は華やかでもあまり匂いのない花や木が人気になってきています。
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馨しいの会話例
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昔はばあちゃんとか近所のおばちゃんとかが「馨しいいい香りのする木だねぇ」ってうちの庭の蜜柑の木を褒めてたけど、最近馨しいって聞かないね
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まあ教科書でも出なくなったし、いい匂いだねで済んじゃうからね
私も馨しいは使わないな -
確かに、俺も言わないや
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馨しいなんてお上品な言葉私には似合わないな
思い出に強く残っている光景と言葉について話す男女の会話になります。
馨しいの類義語
馨しいの類義語には「香ばしい(こうばしい)」や「におやか」、「芳しい(かんばしい)」などがあげられます
馨しいまとめ
馨しいのように使われなくなった昔の言葉は一体どれくらいあるのでしょうか。
上品な言葉使いを気にしている方やドラマなどではまだ「馨しい」という言葉を聞くことがあるかもしれません、どういう意味で使われているのかしっかり理解してイメージをしやすいようにしておきましょう。