鬼に衣(おににころも)
2月の節分の時期やお盆の時期、昔話などの物語やアニメ、他にも様々な場面で鬼は出てきます。日本の文化には欠かせない、そんな鬼にまつわる「鬼」の文字を含むことわざの中に「鬼に衣」というものがあります。今回は鬼に衣の意味などを解説していきます。
鬼に衣の意味
意味は二つあります。
1つ目は、不必要こと、また不釣り合いだったり不似合いであるということ意味です。
2つ目は、表面はおとなしく慈悲深そうな様子であるが、内心は鬼のように恐ろしいということです。
鬼に衣の由来
不必要なことというのは、本来鬼は裸で着物を必要としていないために、鬼に衣を渡しても身につけないという意味で、それがその人にとって必要のないものであることを「鬼に衣」だと表現するようになりました。
鬼に衣の文章・例文
例文1.彼女は冬でも暑がりなのでマフラーをプレゼントしてもきっと鬼に衣だろう
例文2.鬼に衣だとわかっているが飼い犬に服を買ってしまう
例文3.抽選でイヤホンが当たったけど音楽を聞かない僕にとってこれは鬼に衣なので友人にあげた
例文4.母は目がいいので眼鏡関連のチラシは鬼に衣だ
例文5.普段はとても優しいが怒ると鬼のようなので彼こそ鬼に衣だと思う
海外には「無駄」に関する慣用句が少ないそうですが、日本人は昔から無駄なことばかりしていたらしく、それで無駄を表すことわざや慣用句がたくさんあるとのことです。
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鬼に衣の会話例
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昨日電気屋行った時に抽選でヘッドホンを当てたんだけど、自分が先週買ったのと全く同じもので、このままだと埃をかぶってしまいそうだから君にあげるよ。
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残念だけど趣味に合わないのと、私はイヤホン派だからそれは鬼に衣ね。
部長があなたのヘッドホン羨ましがってたからあげたら? -
本当に?部長とお揃いっていうのはなんかちょっと気まずいけど、渡してくるわ。ありがとう!
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私とお揃いになるのはいいんだ・・・。
不必要であるという意味で用いられる場合の会話になります。いらないっていう方が早い気がしますが場合によってはストレートにいうより少し濁した方が優しい印象になるのかもしれませんね。
鬼に衣の類義語
鬼に衣の類義語は「狼に衣」となります。こちらも表面は慈悲深い様子だが内面は恐ろしい、ということを表す言葉で、「羊の皮を着た狼」も、ちょっと違いますが似たような意味の言葉になります。
鬼に衣まとめ
意味がない、役に立たない、理解されないという意味のことわざは多いのですが、不必要であることを表す言葉は意外にも鬼に衣以外ほとんどありませんでした。鬼に衣自体あまり有名ではありませんが、使える場面は少なくないので、要らないなと思った時などに使ってみてはいかがでしょうか。