鳶に油揚げを攫われる(とんびにあぶらあげをさらわれる)

「鳶に油揚げを攫われる」とは「神社に奉納した油揚げを鳶が奪ってしまう事から、大切な物を突然奪われる横取りの喩え」です。鳶は油揚げが特別好物という訳ではなく、単に餌の一つとしてか人間が油断している隙に奪ってしまうようです。昔はそのような被害があまりにも多かったので憤りから誕生した言葉と推測できます。

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鳶に油揚げを攫われるの意味とは

「鳶に油揚げを攫われる」の意味は以下の通りとなります。
 (1)大切な物が突然奪われる喩え。
 (2)鳶は上空から油揚げなど獲物を確実に仕留める事から、大切な物が不意に横取りされ呆然となってしまう喩え。
 (3)「とびにあぶらあげをさらわれる」とも読む。
”鳶は「全長60センチ程度のタカ科の鳥」、”油揚げ”は「薄く切った豆腐を揚げた食品」「神社に供える料理」で、昔は鳶が神社に供えてある油揚げを狙って上空を飛び、人間が油断をしている隙を突いて取ってしまう事から誕生した諺が「鳶に油揚げを攫われる」です。よって、不意の横取りや物を奪われる喩えから、大切な物を守る教訓めいた「鳶に油揚げを攫われないように」といった使われ方もされます。また、空を飛ぶ鳶に一度奪われると確実に取り戻せないので、奪われた人は呆然とするしか術はありません。ですから、ショックからボーっとする姿を「鳶に油揚げを攫われたみたい」という風にもなります。

鳶に油揚げを攫われるの由来

「鳶に油揚げを攫われる」の由来は残念ながら不明です。文献としても残されていないので、いつ頃に誕生したのか分かっていません。

鳶に油揚げを攫われるの文章・例文

例文1.給料は据え置きとしながらも、年々増税が積み重なって手取りが減少するのは鳶に油揚げを攫われるのと同じでどうにも釈然としない。
例文2.昔は不良による喝上げが横行し、子供達の日々の生活に鳶に油揚げを攫われる事態が当たり前のそれは恐ろしい時代だった。
例文3.日本代表がPKで負けた時は、それこそ鳶に油揚げを攫われるように勝利が奪われ、泣き尽くした視聴者も多かっただろう。
例文4.長年男手一つで大切に育てた娘をホスト風のキザな奴に呆気なく奪われ、この屈辱に毎日が鳶に油揚げを攫われた心境が続いたが、ある時からそのキザ男の母親を口説いて弄ぶと決めて立ち直れるようになった。
例文5.愛犬が亡くなった時はショックで声も出ず、鳶に油揚げを攫われたとはこの事だとやっと分かった。
「鳶に油揚げを攫われる」を使った例文となります。

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鳶に油揚げを攫われるの会話例

  • 質問者アイコン

    子供の頃はファミコンに夢中だったんだけど…。

  • 回答者アイコン

    ゲームの全盛期よね。良い時代で懐かしくて、楽しい思い出ばかりでしょう?

  • 質問者アイコン

    それが近所の悪ガキにゲームソフトを奪われて、実は悔しい思い出ばかりだよ。今でもあの時のゲームを返せと言ってやりたい。

  • 回答者アイコン

    それって鳶に油揚げを攫われたも同然じゃない。昔はそんな事が横行していたって、今では信じられないわね。

ファミコン時代の悲しい思い出話という内容です。

鳶に油揚げを攫われるの類義語

「鳶に油揚げを攫われる」の類義語には「犬骨折って鷹の餌食」「月夜に釜を抜かれる」「鳶に掛けられる」「失敬」「掻っぱらう」「分捕る」「横領」などの言葉が挙げられます。

鳶に油揚げを攫われるの対義語

「鳶に油揚げを攫われる」の対義語には「与える」「差し上げる」「恵む」「施す」「やる」「くれる」「贈る」「賜る」などの言葉が挙げられます。

鳶に油揚げを攫われるまとめ

油断などから大切な物を第三者などに突然奪われてしまうのが「鳶に油揚げを攫われる」です。要するに誰かに横取りされてしまう事で、かつては各地の神社に供えていた油揚げを鳶に奪われてしまう事から誕生した言葉とされています。

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