ADR

株式の取引を行っていると、度々耳にするのがこのADRという言葉です。これを取扱っている証券会社もどんどん増えています。

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ADRの意味とは

ADRとは、米国預託証券を表す言葉です。預託証券は株式の代替的存在で、直接株式を保有できない場合にその代わりになるものです。”対象の株式を保有しているという権利”だと表現すると分かりやすいと思います。

つまり、どこかの株式の預託証券を所持していると、実質的にその株式を所有しているのと同じ扱いとなり、配当や株主として権利もそのまま保証されます。ADRはこの預託証券のうち、アメリカの預託銀行や証券会社が取扱っていて、日本の証券会社を通して購入できるもののことです。
例えばシンガポールにある会社の株式を購入したいと思っても、日本の証券会社では直接の取扱いがないという場合に、ADRとして購入するという具合です。この場合、購入できるのはあくまでADRであり、株式自体はそれを発行した預託銀行や証券会社が所有していて、代わりに預っているという形になります。

ADRの由来

ADRの由来は、その意味の米国預託証券を英語で表記した「American Depositary Receipt」の各頭文字からです。
余談ですが、BDR、CDRと言うと、それぞれ書き込みができるブルーレイディスク、コンパクトディスクのことを表す為、株式に全く興味のない人からは、ADRもそのようなデジタル媒体の一種だと勘違いされることがあります。

ADRの文章・例文

例文1.インドにある会社の株式をADRで間接的に取得した
例文2.あの会社の株式はADRでしか手に入らないの?
例文3.ADRだと手数料が高くなるので微妙なところだ
例文4.まだ初心者だと思っているうちは、ADRにまで手を出すべきではない
例文5.ADRでも購入できないので諦めるしかなさそうだ
ADRを利用して間接的に株式の売買を行うと、国内の株式の場合より売買手数料が高くなってしまいます。更に、配当にアメリカ国内における税制が適用されるなど、間にアメリカの預託銀行や証券会社を介している影響が少なからず出ることを覚えておきましょう。

ADRの類義語

ADRの類義語としては、「投資証券」が近い言葉です。投資証券は株式やその代替ではありませんが、配当が設定されていたり、その価値が変動する点が投資を行う側から見るとよく似ています。
ただし、ADRとは違って、株主としての権利を主張できるものではないという最大の違いがあります。

ADRまとめ

ADRは、直接は購入できない新興国の株式を日本から入手する手段によく利用されます。ただし、手数料や配当の面で、直接株式を購入できる場合と比べて多少損になることがほとんどなので、それも充分に考慮した上で検討した方がいいでしょう。

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