ROA(Return On Assets)
「ROA」は「ROE」とペアで紹介される事が多い、証券用語・投資用語の一つです。「ROE」が自己資本比率であるのに対し、「ROA」は総資産利益率で数値が高いほど資産を有効活用し望ましい企業となります。よって、株取引などをしていると「ROA」や「ROE」がより良い企業を探し投資しようと試みますが、これらの数値だけを参考にして儲けられるほど投資は甘くないです。そんな「ROA」について詳しい解説を始めさせて頂きます。
ROAの意味とは
「ROA」の意味は以下の通りとなります。
(1)正式名称「Return On Assets」の略で、日本語訳「総資産利益率」や「総資本利益率」。
(2)投資用語であり証券用語で、総資産を利益にどれぐらい結び付けられるかの割合。
(3)資産の有効活用を測る指標であり、数値が高いほど有効活用していると判断できる。
(4)企業の収益性の目安となる指標で、経営状態が良い企業ほどこの数値が高くなる傾向。
「ROA」の計算式は、当期純利益÷総資産×100、または、経常利益÷総資産となります。経常利益は事業利益とほぼ同義ですが、正しくは事業利益=営業利益+受取利息等となるので、(営業利益+受取利息等)÷総資産ともなります。「ROA」は総資産に対する利益の割合を示す指標で、数値が上がるほどより良い企業となりますが、曖昧な点もあり、具体的に何%以上が優良企業となる判断基準は存在しません。その点から、同様の指標である「ROE」の方が分かりやすく好まれているのも事実です。しかし、大抵の場合で有名な大手企業なら同業他社と比較して同程度か優っている場合が多いので、それが一つの判断材料になります。
ROAの由来
「ROA」の由来等々は、「ROE」同様に残念ながら不明です。「ROA」に関する情報は少ないので、英語表記である「Return On Assets」に注目すると、”Asset”は直訳すると”資産”ですが、その起源はラテン語の「充分(十分)」という意味になります。フランス人がラテン語の”充分”を勘違いし、それがいつしか「Assets」に変化したと伝えられています。
ROAの文章・例文
例文1.ROAとROEを覚えて株取引の購入銘柄で参考にしたら、半年で資金が半分になった。
例文2.ROAは投資だけでなく、簿記など会計の基本として学んだ。
例文3.企業同士の利益率を単純に比較したいなら、ROAに勝るものはない。
例文4.証券用語や投資用語には、ROAなどアルファベット三文字の言葉が多い。
例文5.証券会社のスクリーニング機能を使えば、ROAが高い企業を簡単に探せる。
「ROA」の解説のような文章になっています。
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ROAの会話例
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株を始めようと思っているんだけど、どんな企業が良い投資先なのか分からない。教えてくれない?
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それなら、低PERと高ROAの企業を探すべきだよ。
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低PERと高ROAって何?
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PERは株価収益率、ROAは総資産利益率。PERが低いと割安株、ROAが高いと経営状態が良い企業の株って言われているよ。
株取引の初心者男性に、女性が「ROA」や「PER」について解説をしています。
ROAの類義語
「ROA」の類義語には、「ROE」「PER」などの言葉が挙げられます。
ROAまとめ
「ROA」は「総資産利益率」や「総資本利益率」という意味で、この数値が高いほど経営状態が良い企業と判断できます。しかし、一概に高いから絶対に良いとも言えず、また何%以上なら良いという目安となる数値も残念ながらありません。だから、一つの企業だけを調べるのではなく、他のライバル他社などと比較すると、指標としての「ROA」の信頼度が上がります。