SOS(エス・オー・エス)
困ったときや助けが欲しいとき、それを発信して誰かに伝えることを「SOSを出す」という言い方をします。何かの頭文字をとった略語のように思えるこの言葉ですが、実はもともと単語自体には意味がないというのはご存知でしたか?ではどのようにしてこの言葉が生まれたのか、意味や使い方、類義語なども併せてご紹介します。
SOSの意味とは
これは「緊急の救助を求める状態にあること」を意味する言葉として使われています。例えば災害などで救助を要請するとき、仕事などで1人で対応できない状況の時、精神的に誰かを頼りたい時など、「助けて欲しい」という意思があることを意味します。
また、その由来となった船舶・航空機の無線電話の救助要請信号としては現在は廃止され、代わりにGMDSSというものが用られているそうです。
SOSの由来
もともと船舶と陸上との通信などに使われていた「モールス信号」の符号の一つで、船舶が遭難した際にそれを陸上にいち早く知らせるために使用されてことから、転じて「切迫した状況で助けを求めること」などにも使われるようになりました。
そして実は、これは言葉の頭文字をとった略語ではなく、打ちやすく聞き取りやすい「S」と「O」を並べて作られた信号だったので、この単語自体には何か意味があるわけではないのだそうです。
SOSの文章・例文
例文1.仕事が溜まり自分では処理しきれなくなったので同僚にSOSを出した
例文2.彼女は決して言葉にはしないけれど、心の中でSOSを発しているように感じられた
例文3.沖に出ていた漁船からSOSの信号が届き救助に向かった
例文4.氾濫した川の橋の上では、取り残された人たちがSOSのジェスチャーで必死に救助を求めていた
例文5.実はSOSという言葉は、モールス信号で使われていた符号が語源となっていて、本来その単語自体には意味がない
現在では様々な場面や状況の時に、「助けを求めている」ことを伝える言葉として、幅広く使われている言葉です。
- [adsmiddle_left]
- [adsmiddle_right]
SOSの会話例
-
昨日は仕事でだいぶ切羽詰まっていたようだけど、どうやって乗り切ったの?
-
急に仕事が増えて私1人では手に負えない状況になってしまったから、上司に「誰か協力者が欲しい」とSOSを出したの。
-
そうだったんだね。もし今後なにか協力して欲しいときは、僕にも声をかけてくれれば出来ることは手伝うよ。
-
それは心強いな!今度なにかあったらあなたにも助けを求めるね。
このように自分からSOSを発信することで、周りが気付き協力者が出てくるきっかけになりますね。
SOSの類義語
よく使われる日本語の類義語としては「助けを乞う」「ヘルプを求める」「救いを求める」「命乞いをする」「支援を求める」など沢山の言葉があります。
SOSまとめ
もともとこの単語自体には意味がないというのは、少し意外でしたね。
ちなみに世界で最初に「SOS」の信号を使ったのは、1912年に北大西洋で遭難した「タイタニック号」だと言われています。実は当時、遭難信号として一般的に使われていたは「CQD」というものでしたが、それに代わる「SOS」がすでに1906年に提案されており、まもなく正式採用になる事をタイタニック号の無線通信士は知っていました。そのため最初にCQD、次いでSOSというように二つの信号を発信したそうです。このように「非常に切迫した気持ち」を表す言葉として、現代はより広く一般的に使われています。