「TOB」の使い方や意味、例文や類義語を徹底解説!

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TOB(Take Over Bid)

株式会社の公開している株を購入して保有していると、様々な権利を得る事ができます。この株式は個人でも企業でも買うことができ、一定以上の株式を保有すれば会社の経営実権を握ることもできます。そのため一定以上の割合の株式を買付けする場合には、公開買付け(TOB)制度が利用されます。

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TOBの意味とは

TOB(株式公開買付け)は一定以上の株式を買付けする場合に用いられる制度です。友好的な場合もありますが、敵対的な意味でも使われます。
株主総会では、議決に出席株主の3分の2が必要になるため、株の保有率が3分の1を越える場合には非常に大きな影響を持つことになります。
3分の1の株を保有すれば、会社の実権を握ってコントロールすることができるのです。
この場合、同じ会社の株を持つ他の株主への影響もあり、他の株主への情報公開がなければ公平性に欠けるという事でTOBが定められ、3分の1以上の買付けでは情報を公開する事になっています。

また、2006年より3ヶ月で市場外で5%、市場内との合計が10%を超えて株式を買付け、その結果として保有割合が3分の1に達する場合にも情報を公開する必要がでてきました。
TOBでは、購入する株の数や購入価格といった情報、さらに目的なども公開する事になります。
これらを公開して大規模な買付けを行うのですが、買付け対象となっている会社に対して賛同を得ていない場合は敵対的TOBとされます。
多くの場合、株式を短期間に買付けるため通常よりも高い価格が提示されます。

TOBの由来

TOBは英語の「Take Over Bid」 の略で、日本語では株式公開買付けと言います。
これは金融商品取引法によって定められたルールであり、1971年に導入された後、1990年にほぼ現在の制度となりました。

TOBの文章・例文

例文1.株式の持ち合いをしているので、敵対的TOBの対象にはならない
例文2.通常よりも高い買付け価格で敵対的TOBで買収を成功させた
例文3.買付け株式が3分の1を超えるので、TOBによらなければならない
例文4.TOBの応募が少なかったので、不成立となった
例文5.敵対的TOBで狙われる会社にならないための対策をしておく
個人で株を3分の1以上保有することは稀ですが、企業同士の株式による買収は頻繁に起きています。
TOBと言えばライブドアとフジテレビの事件が印象的で、TOBを利用してニッポン放送株式を買い集めたフジテレビに対して、ライブドアは時間外取引を利用してTOBの規制をくぐり抜けて株式を買い集め大きなニュースとなりました。

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TOBの会話例

  • A会社がいよいよこの会社に友好的TOBの話をもちかけたらしい。

  • 本当に友好的なのかしらね。いろいろ話を聞くけど…
    友好的TOBなら特に変わることはないっていう認識でいいのかな?

  • 敵対的ではないから大丈夫じゃない?

  • 敵対的、友好的ってそんなに重要なポイントなのかしら。

敵対的TOBに狙われないように気を付けないといけませんね。

TOBの類義語

米国では「tender offer」と表現されます。また、TOB(株式公開買付け)によりM&A(合併・買収)が行われることもあり混同されがちですが、全く別の言葉です。

TOBまとめ

TOBという言葉自体には友好的も敵対的も関係がありません。この制度は、株主の公平性を保つために一定の影響がある売買には情報公開を義務付けるというものです。また、TOBは株式に上場している会社であれば、いつでも対象となる可能性があります。
会社の経営者だけでなく、従業員や株主など広く影響の出る可能性もあります。TOBがどういった仕組みなのか理解しておくことは重要です。

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