佳境に入る(かきょうにはいる)
ドラマも終盤に差し掛かった場面のことを「佳境に入る」なんて表現すること、聞いたことはありませんか?佳境に入ると言う言葉自体は知っているしよく使うけれど、そもそも「佳境」って何だろう?と不思議に思う人が多いのではないでしょうか。
今回はそんな「佳境に入る」という言葉の解説をしていきます。
佳境に入るの意味
「佳境」と言う用語には以下のような意味があります。
(1)興味深いところ、なんとも言えない素晴らしいところ。
(2)景色の良い所。
「佳境に入る」は一番目の意味を用いている慣用句で、「興味深い場面に差し掛かったこと」や「物事のピークに入ったこと」を指している言葉です。
よく話の終盤や、終わりかけの場面を指して佳境に入ったと言う方がいますが、終わりという意味ではないので気をつけましょう。
ドラマや映画のほか、ビジネスシーンでも使用されることの多い言葉です。
ビジネスシーンの場合は、プロジェクトのピークや頑張りどころ迎えた際や、仕事の繁忙期に入ったことなどを佳境に入ったと表現することがあります。
佳境に入るの由来
古代中国の『晋書』の伝記に記されている、サトウキビを食べる顧 愷之(こ がいし)という男の言葉が由来となっています。
サトウキビは根元から先端に向けだんだんと細くなっていく形をしています。味は先端の方が苦く、根元にいくほど甘みが増すものです。
しかし顧愷之はサトウキビをかじる際に、一般の人と違い先端の方から甘い根の方へと食べていきました。その理由を問われた際に、「漸く佳境に入る(ようやくかきょうにはいる) 」と答えたといいます。(この言葉自体を「漸入佳境」といいます。)
つまり、サトウキビの根元が佳境(甘みがある美味しいところ)であり、それを最後にとっておいた、というような表現をしたのが、語源となっています。
佳境に入るの文章・例文
例文1.今やっているプロジェクトが佳境に入る前に、他の仕事を片付けておこう。
例文2.物語は佳境に入ったが、終わりまでまだまだ先は長そうだ。
例文3.今が一番甘いりんごが採れるようになったので、収穫が佳境に入る。
例文4.新しいゲームでは中盤のボスを倒してから、佳境に入るようだ。
例文5.年末度は仕事の事務作業が佳境に入り、毎年忙しいから大変だ。
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佳境に入るの会話例
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この前君に教えてもらったドラマ、すごく面白いね!
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見てくれたの?ありがとう!
今どこらへんまで見終わった? -
6話目!主人公が過去のことを話始めたところから今日見るよ。
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ちょうど佳境に入ったところね!そこから本当に展開がいいのよ、楽しみにしててね!
佳境に入るの類義語
佳境に入るの類義語は、「ピークを迎える」や「佳境を迎える(差し掛かる) 」などが挙げられます。
佳境に入るまとめ
意外と終盤という意味で使用してしまうことが多いのではないでしょうか。
推理ドラマなどは物語の終盤に犯人がわかったり、どんでん返しがあったりするものなので、後半にかけて佳境に入ると表現されることが多いです。
間違えて覚えないようにしましょう。