風霜高潔(ふうそうこうけつ)
「風霜高潔」は理解している方が少ないと思えるほど、難しい四字熟語ですよね。どことなく、孤高や特別感を抱かせる雰囲気を持つ言葉ですが、実際にはどのような意味や由来があるのか調べてみました。
風霜高潔の意味とは
「風霜高潔」の意味は以下の通りとなります。
(1)清く澄み切った秋の景色の例え。
(2)風が高い空を吹きわたり、霜が降りる様子。
”風霜”は風や霜、人生や世渡りの厳しさ、年月、星霜など、”高潔”は人柄が立派、気高い、汚れない、利欲で心が動かない等の意味があります。この二つを合わせた「風霜高潔」が秋の景色とするのは理解し難い面もありますが、”風霜”が秋を連想させる言葉なので、冬を目前にしてだんだん冷えるようになったのと、”高潔”の清らかな感じを掛け合わせたと推測できます。
風霜高潔の由来
「風霜高潔」の由来は、中国北栄の文学者・欧陽脩による「酔翁亭記」(1000年頃)が発祥とされています。この作品の中には「風霜高潔」だけでなく、同じく秋の景色を表現した「刻露清秀」などの四字熟語も掲載されています。また、秋を示す四字熟語は他の季節より少ないので、欧陽脩はその中で得意としていた人物ではないのかと推測できます。
風霜高潔の文章・例文
例文1.早起きして近所を少し散歩すると、風霜高潔を感じる事ができた。
例文2.山奥でキャンプをして、風霜高潔を感じながら飲むコーヒーは格別だった。
例文3.秋は紅葉が出来るので大好きな季節だ。風霜高潔を感じたければ、都会の喧騒を離れて紅葉を楽しもう。
例文4.暑くもなく寒くもない。今頃の季節が、山登りをして風霜高潔を楽しめる最高の時期だ。
例文5.全国各地を巡ったが、栃木県の日光が最も風霜高潔を肌で感じられる場所でお気に入りスポットだ。
「風霜高潔」を秋の(素晴らしい)景色と解釈した例文となります。
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風霜高潔の会話例
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すっかり寒くなってきましたね。
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もう秋だからね。それは肌寒くなるよ。
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そう言えば、週末にキャンプに行くんですよ。そこで、じっくりと風霜高潔を感じてきます。今度会う時は、一回り大きく成長していますね。
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キャンプに行くだけで、そこまで自信過剰になれるのは羨ましいよ(笑)。でも、今はキャンプブームで熱いよね。私も今度、紅葉にでも行って、負けないように風霜高潔をたっぷり吸収してきます。
「風霜高潔」を感じたく、男性はキャンプ、女性は紅葉に行くという会話をしています。
風霜高潔の類義語
「風霜高潔」の類義語には、「刻露清秀」「秋風索莫」などの言葉が挙げられます。
風霜高潔まとめ
「風霜高潔」は清く澄み切った秋の景色を例えたもので、古代中国の文学者・欧陽脩による四字熟語とされています。秋は涼しくなり景観や景色を感じるには丁度良い時期なので、この様な言葉が生み出されたのでしょう。