秋の扇(あきのおうぎ)

「秋の扇」と聞いて、一瞬で意味が分かり苦い過去が蘇った男性は、なかなかの遊び人で女性泣かせですね。これは、男性から振られた女性を例えた諺なので、当の男性本人はあまり知らないものです。秋の諺は、過ごしやすい気候や実りの時季を表現するものが多く、その中では異色扱いとなります。しかし、よくよく考えてみると、秋は”別れの季節”や”失恋の季節”とも昔から言われていたので、実は秋らしい諺でもありますよね。そんな「秋の扇」について解説となります。

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秋の扇の意味とは

「秋の扇」の意味は以下の通りとなります。
 (1)男性に振られた、捨てられた女性。
 (2)愛を失って男に捨てられた女性の例え。
 (3)秋になったので用済みとなった扇。
暑い夏は大活躍した扇も、涼しくなった秋になると用済みとなります。そこから、ストレートに使わない扇について「秋の扇」と呼びますが、現在は男性に振られた女性を指す諺として定着しています。扇を使わないだけで、失恋と結びつけるのは飛躍し過ぎと思われるでしょうが、”由来”を読むと納得して頂けます。因みに、”扇”は古い歴史がある道具で、紀元前の中国が発祥とされます。折り畳み式が誕生したのが7世紀、その後は19世紀まで多くの女性の装飾品として親しまれた。美しい模様、精巧が凝った扇ほど、権力がある女性貴族に好まれたのでそれ故、「秋の扇」と例えられる様になった要因です。

秋の扇の由来

古代中国・前漢の女官・班ショウヨは11代皇帝である成帝に仕え寵愛を受けていたが、趙飛燕姉妹が登場すると奪われてしまい、無念ながらもその身を引いた。その際の悲しい心情を詠んだ詩歌が「怨歌行」で、自らを秋になり不要になった扇に例えた。これが「秋の扇」の由来とされます。

秋の扇の文章・例文

例文1.姉が長年付き合った彼氏にフラれ、やけ酒をしながら秋の扇になったと泣き叫んでいる。
例文2.素敵な男性と知り合えたが、また秋の扇になるのではと不安から、後一歩の勇気がでない。
例文3.卒業アルバムを久しぶりに見たら、懐かしい記憶と共に秋の扇も思い出してしまい、少し悲しくなった。
例文4.昔、秋の扇のショックが抜けない女友達を遊びに誘った。それが、今の奥さんである。
例文5.大好きな彼に浮気をされ秋の扇となったが、その後は仕事に恋愛に頑張ったので、結果的には良かったと思っている。

「秋の扇」は女性目線の振られた例文となるパターンが多いです。

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秋の扇の会話例

  • 質問者アイコン

    ○○さんも、男性に振られた事があるんですか?

  • 回答者アイコン

    私だって、過去には苦い思い出の一つや二つあるわよ。大好きな先輩に彼女が居たとかね!

  • 質問者アイコン

    じゃあ、秋の扇も経験済みという訳ですね!

  • 回答者アイコン

    でもね、私を一度振った男性が、実は今の旦那なの! 私の良さを改めて思い知って、そこから何度もアタックしたから、根負けして結婚したんだよ。

女性が振られる「秋の扇」について、男女が会話をしています。

秋の扇の類義語

「秋の扇」の類義語には、「団雪の扇」「斑女が扇」などの言葉が挙げられます。

秋の扇まとめ

「秋の扇」は、秋になり使わなくなった扇という意味もありますが、現在では扇を女性に例えて、男性から振られた女性とする意味で定着しています。秋は失恋の季節でもありますが、この諺を教訓にして、世の男性は女性を大事にするべきですね。

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