PTSD(ピーティーエスディー)
現代はサラリーマンだけでなく主婦や学生もストレスに悩まされているので、「心的外傷後ストレス障害(PTSD)という言葉を知っている人が多いと思われます。 ひと昔前ならストレスは甘えとも指摘されていましたが、今ではそんな事を発したらハラスメントで訴えられる時代です。では「PTSD」とはどのような意味があり、ストレスとの関係性などについて解説をさせて頂きます。
PTSDの意味とは
「PTSD」の意味は以下の通りとなります。
(1)戦争・テロ・事故など人それぞれの要因はあるが、この様な忍耐の限界を超える大変な事態に巻き込まれた後には、不安・憂鬱・パニックフラッシュなど心身の障害が残り日常生活が困難になる事。
(2)正式名称「心的外傷後ストレス障害」、英語表記「Post-Traumatic Stress Disorder」の頭文字から「PTSD」と呼ばれる。
(3)日本ではテロや戦争はないが、近年では震災、台風被害など強烈なショックを経験すると、精神的ストレスが心身にダメージを与えて時間経過をしても回復しない。初期は食事不振や睡眠不足、それが酷くなると緊張を和らげる為にアルコールや過食に頼るなどの場合もあり、最悪なケースではドラッグや他人に暴力をるなど攻撃的な性格になったり、犯罪行為と結びつく可能性も出てしまう。
要するに軽いストレスではなく、自分では対応できないほど酷くなってしまったのが「PTSD」です。一般的には戦争やテロ、凶悪事件の被害者、他にも震災や台風被害などに遭遇すると、どんなに時間が経過しても一向にその記憶が頭の片隅から離れられない人もいます。また、ある時突然に記憶が甦りパニックとなるのです。苦痛・怒り・無力感、さらには自責の念に捉われる等、いくつものパターンがありますが、共通しているのはこれらのストレスによって、日常生活が難しくなるのです。毎日朝早く起きるのが無理なら、会社勤めも続きません。それが人には甘えと見られる事もあり、余計に社会復帰が難しく、また自分を責めるので堂々巡りとなります。専門家による心理療法が助けとなりますが、これも人それぞれであり薬物治療で回復する場合もあれば、残念ながら長期に渡って傷害に苦しめられるケースもあります。症状を認めて上手に付き合うのが望ましいですが、そこまで回復できず苦しみぬくという人も多いのです。どちらにしろ、専門家に頼らないと、アルコールやドラッグなど違法薬物に手を出したり、心的ストレスがたたり本当の病気が発症する事もあります。
PTSDの由来
「PTSD」は「Post-Traumatic Stress Disorder」の頭文字をとった言葉になります。
「PTSD」の前は似たような症状を「トラウマ」と呼ばれていました。「トラウマ」は1830年、イギリス鉄道事故による被害者のヒステリー症状に対して呼ぶようになり、その後は20世紀になると第一次世界大戦や第二次世界大戦の兵士にトラウマの症状が多く見られ、特に第二次世界大戦とベトナム戦争の帰還兵などに見られるイライラなど精神的なストレス症状に対して「PTSD」と扱う様になり、大きな社会問題となりました。
PTSDの文章・例文
例文1.学生時代に苛められていた友人は、今でもドラマなどで似たシーンを見るだけで軽いPTSDになると弱音を吐く。
例文2.PTSDを全面的に克服するのは、不可能と言われている。
例文3.東日本大震災の経験者は小さな地震でも恐怖を感じるので、PTSDとは一度なってしまうと本当の意味での全快は難しいようだ。
例文4.PTSDな人々を受け入れる社会づくりが早急である。
例文5.アルコールやタバコは現代では悪とされるが、もしかしたらPTSDを和らげる意味では適量は必要かも知れないと最近考えが変わった。
「PTSD」についての自論を込めた例文です。
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PTSDの会話例
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精神的に弱い人は、PTSDになりやすいのかな?
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でも、実際のところ精神的に弱いとか強いって何だろうね? どんな過酷な環境でも平気な人もいるし。逆に生涯苦しむ人もいる。その差って何か分からない。
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そうだよね。よく、子供の頃のハングリーなどを糧にして成功するパターンもあるけど。実はずっと苦しんでいたと、後から吐露するケースも多いしね。人の心は誰にも分からないよ。
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PTSDで苦しんでいる人も、実は昼間は普通に社会生活を送り、夜一人になると一気に苦しむ人もいるしね。だから、知らない人には親切にする事だよ。
「PTSD」で苦しむ人やその症状についての会話です。
PTSDの類義語
「PTSD」の類義語には、「トラウマ」「ヒステリー」「精神的外傷」などの言葉が挙げられます。
PTSDまとめ
「PTSD」とは正式名称「心的外傷後ストレス障害」で、戦争やテロ、或いは震災や台風被害など強烈で大変な事態に巻き込まれた人が、一向に心の傷が癒えない事です。症状は様々ですが、酷くなると食事や睡眠が困難になり、日常生活が送れなくなります。当然、仕事なども続かず、それを忘れる為に酒やドラッグに溺れてしまうケースもあります。辛い記憶が甦り、憂鬱などが続くようなら早めに専門家に診てもらうのが最善策ですが、それでも完全回復は難しいのが実情です。