システムトレード(system trade)
システムトレード(シストレ)は、端的に言うと「売買ルール通りのトレード」となります。ですから、誤解をされやすいですが、コンピューターのプログラムやルールを打ち込んだトレードも、人間がチャートなどからマイルール通りに行うトレードの両方が、システムトレードになります。
しかし、最近はプログラムなどがまったく出来なくても、証券会社の方が取引ツールとしてシステムを用意しているので、システムトレードは自動売買という事になり誰でも簡単に行えるようになっています。よって、自動売買または限りなく近いものをシステムトレードと呼ばれています。
FXなどで短期取引を繰り返すスキャルピングという手法があり、これも厳密には長期間に渡り利益を上げるには、自分のルール通りに取引を進めるのでシステムトレード的な意味合いも含まれますが、通常は売買判断を自分の考えで行う「裁量トレード」になります。
この記事の目次
システムトレードの意味とは
システムトレードは、過去の売買データや相場状況を客観的に判断し、それを元に売買プログラムをしたもの。又は、取引ルールを証券会社のシステムに条件として入れ、それに従って売買を繰り返す取引となります。
最近は自動売買だけがシステムトレードになりがちですが、実際はルール通りに従って行う取引全般となります。
システムトレードのメリットは、ルール通りに行うので利益や損失での感情を排除して機械的なトレードを行える事です。システムトレードの反対である、個人の感情で行う「裁量トレード」では、どうしても自分なりの相場観で適当な取引を重ね、結果的に痛手をこうむるのが投資の世界では付きものです。しかし、システムトレードも手法が完璧でないと、資金を減らすだけで終了します。また、数週間や数か月は利益を上げても、その後の相場転換などでまったく利益を上げられず、失敗に終わる事も多々あります。
システムトレードで良く言われるのは、勝率と損益のバランスで、一般的には勝率を上げると一回の利益は少なくなり、反対に勝率を下げると一回の利益は上げる傾向です。このバランスをどのあたりにするかも、システムトレードを作り上げる際に、大事なポイントになります。
投資には株やFX、オプションや先物など多数ありますが、システムトレードは一般的にFXで好まれ、また多く利用されています。理由としては、FXは24時間取引可能、手数料などが無料または他より安く、システムトレードに対応している証券会社が多い事などが背景にあります。
システムトレードの由来
人間の感情を出来るだけ排除して、機械的な取引を行う意味でのシステムトレードの有名な投資家には、アメリカ人のラリー・ウィリアムズ氏や同じくアメリカ人のリチャード・デニス氏などがいます。
彼らが代表的なシステムトレードの達人で、特にリチャード・デニス氏が行ったシステムトレードでは、投資経験がない素人でもシステム通りに投資を繰り返す事で莫大な利益を上げる事に成功し、それを「タートルズ」と名付けて後の投資の世界に大きな影響を与えました。
自動売買の意味でのシステムトレードは、昨今のコンピューターやネットの普及、プログラミングを学べる環境が増えてプログラマーも多く誕生した事で、自然発作的に誕生したようです。ゲームなどを作れるスキルがあれば、それを投資の自動売買に置き換えるのは容易な事です。
システムトレードの文章・例文
例文1.今月はシステムトレードのバックテストが完成した
例文2.システムトレードで大金を獲得するのが夢だ
例文3.システムトレードは常に更新し続けるべき
例文4.今では誰もがシステムトレードを利用できる
例文5.証券会社もシステムトレードを顧客獲得の切り札にしている
システムトレードは投資以外では用いられない言葉なので、この様な例文が多くなります。また、FX取引ではシステムトレードが使われる事が非常に多く、それが今後の投資全般に波及される事になると想像できます。
システムトレードの会話例
-
システムトレードを使って、FXで200万円も儲けたよ!
-
すごいじゃないですか!じゃあ今日は焼肉に連れていってくださいよ(笑)
-
毎回勝つわけじゃないし、負ける時もあるからちゃんと使わないで資金をプールしておくよ
-
なんだ、焼肉食べれると思ったのに…次また大きく勝った時はお願いしますね!
システムトレードは今後間違いなく主流になってくるでしょうし、それに伴い証券会社の在り方や存在意義も変わってくる可能性もあります。またシステムトレードの導入が会話例の様に、一般の人にも株式投資やFXを身近にしました。
システムトレードの類義語
システムトレードの類義語には、「アルゴリズム取引」「裁量トレード」「プログラミング取引」「自動売買」などの言葉が挙げられます。
システムトレードまとめ
システムトレードはルール通りの取引を継続して行う事ですが、例えどんなに良いシステム(ルール)が完成しても、最後の判断をするのは人間となります。最初からある程度の負けが続き、損失が膨らみ続けると、どんなに良いシステムでも途中で止めてしまいます。その損失後に、システムが正常作動し利益を上げたとしても、人間が耐えられなくなった時点で終わりなのです。
ですから、過剰資金で精神面でも余裕をもってシステムトレードを行っていくのが、実は最も要求されているのです。