ファンダメンタル(fundamental)
経済活動を行う上で重要となるのが、国家や企業の健全性を証明する資料やデータの存在です。これが不透明ではっきりしなかったり、怪しげな状態であったりすると、取引相手から信用してもらえません。問題がないことを示すには、いまどのような経済状態なのかはっきりと示し、それを裏付ける資料の公開が必要です。このような指標となる資料やデータのことをファンダメンタルと表現します。
この記事の目次
ファンダメンタルの意味とは
ファンダメンタルは、具体的なものを指すのではなく、経済分野の基礎的情報を示す概念的な語句です。収支の状況、成長率や求人率、雇用形態など、国家や企業の経済に関わる全てのデータが対象となります。これらの情報は、短期間で移り変わるものではないため、中・長期的な視点に基づく経済活動の分析に最適です。公開資料が多いほど、情報分析の精度は高まるため、市場から高評価を受けることになります。
ファンダメンタルの由来
ファンダメンタルは、英語のfundamentalを由来としていて、意味合いとしては、基本や基礎を表す語句です。ここから転じて、経済分野においては、国家や企業の状態を指し示す指標となるものを指す語句となりました。上記で触れた通り、概念的なものなので、経済や経営状況に関するあらゆるデータが該当することになります。
ファンダメンタルの文章・例文
例文1.あの企業のファンダメンタルはどうにも信用できないので要注意だ
例文2.ファンダメンタルを詳細に分析することは、企業の安定性を確かめるに等しい
例文3.今期のファンダメンタルだが、以前よりも状態が悪く、警戒する必要がある
例文4.国家の持つファンダメンタルの健全性は、内包する地域の経営状態と連動している
例文5.投資家たるものファンダメンタルを読み込むことは義務といっても過言ではない
これまで積み上げられてきたデータの蓄積、その信頼性がファンダメンタルを分析する上で最重要ポイントといえます。
経済・経営に直結する基礎的な情報ですから、ここに虚偽があると、信用性が根本から崩れ去ってしまうからです。投資活動をするのであれば、情報の精査と真偽を見極める高い分析力が必要となります。
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ファンダメンタルの会話例
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この企業について詳細を調べてみたいと思うんだけど…なかなか進まないな。
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ファンダメンタルでも調べてみたら?この公開資料が少ないってなると、怪しいと思うわ。
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怪しいって言われてもな…確かにファンダメンタルがあやふやだと問題があると思うけど、
企業ってどこもあまり情報を公開したくないものだろ? -
そうね。でも程度ってあると思うの。
きちんと情報を公開していないようなところは、なにか裏があるのではないかと疑ってしまいますね。
ファンダメンタルの類義語
広範囲な経済・経営に関する情報を包み込む概念的な語句なため、経済用語での類義語はありません。含まれる要素は多数ありますが、経済成長率、財政収支の状況、株価の推移や資産価値などが代表的な指標として扱われます。全てを把握することは難しいですが、基本的なものだけでも抑えておくと、情勢を分析するとき役に立つはずです。
ファンダメンタルまとめ
国家も企業も関係なく、社会的な信用を得るためには、健全性を証明するデータの公開が必要となります。しっかりとした指標のベースを示すことで、経済的な活動における信ぴょう性を確保できるのです。変動が見えにくいファンダメンタルですが、その指標的価値は計り知れないものがあり、継続した注視が必要となります。