黄金株という言葉は、聞いただけですごい株式だという様相を帯びていますが、実際にはどのようなものなのでしょうか。
黄金株の意味とは
黄金株とは、その株式を所持していると、発行元の会社での重要事項の決定時に、無条件で意義を唱えることができるという魔法の株式です。
この株さえ所持していれば、その拒否権が発動できるので、1株だけしか発行されないのが通常です。どの決定に対する拒否権なのかを決めて発行するもので、その決定に関しては、過半数の株式と所持しているのと同様の権利を行使できます。
その為、発行には慎重を期さなければいけないのは当然のこと、上場会社で下手にこれを発行すると、上場廃止の審査の対象になってしまうほどです。
黄金株の由来
黄金株は、黄金のように価値の高い株式だという意味からそう呼ばれています。役員の選任(解任)に対して拒否権を持たせた黄金株ともなると、実質的に社長や会長以上の権力を持つことにもなってしまいかねない為、そのような黄金株の発行は原則的に行いません。
有効に活用されるケースとして、信頼できる人にそれなりの権利を持たせたこの株式を所持してもらうことで、敵対的買収からの防衛策になるという使い方が挙げられます。
黄金株の文章・例文
例文1.まさかあの人がそんな黄金株を所持していたとは…
例文2.中小企業では色々な黄金株を発行していることも珍しくないよ
例文3.黄金株には譲渡制限が設けられている場合がある
例文4.どんな種類の黄金株が発行されているのか心配だ
例文5.この会社は黄金株なんて発行していない
黄金株は、最初から所持してもらう人を決めて、他人に譲渡することはできない(会社側が買い戻すことしかできない)という制限を付けて発行されることがほとんどです。
そうでないと、悪意のある人の手に渡ってしまった時に、会社自体の存亡に関わることにもなってしまうからです。
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黄金株の会話例
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この間、じいさんの家に帰ったらなんかすごい株を所有しているって話になったんだ。
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それってどういう株だったの?
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なんと、大手の黄金株だったんだ。
そんなこと聞いたことなかったからびっくりした。 -
それはすごいわね…
一般人があまり黄金株の保有について聞くことはないと思います。
黄金株の類義語
黄金株の類義語は、「拒否権付株式」という言葉です。どちらも普通に使われる言葉で、拒否権付株式を略して黄金株と呼んでいると考えてください。よって、正式には拒否権付株式という名称になりますが、これを話題にする時にはそのように堅く表現せず、「黄金株」と使うのが通常です。
黄金株まとめ
黄金株は、それを所持しているだけで強力な権力を保有してしまうことになるので、上場企業ではあまり見掛けませんが、中小企業では経営戦略の一部として発行されているケースがまま見られます。
その会社と深く関わりのある人でもないと、実際にこれを手にすることはまずないでしょうが、このような株式の存在だけでも覚えておいてください。