グリーンメール(green mail)
グリーンメールは、株式市場において、その言葉の響きからは想像も付かないような行為を表す言葉です。
グリーンメールの意味とは
グリーンメールとは、相場以上に価格が付きそうな株式を相当数入手し、それを高値で売り捌くことで利益を上げる行為を指す言葉です。
特に、敵対的買収を考えている場合、このグリーンメールを行う存在からも株式を手に入れないと、それが行えない(必要数に達しない)ことが多いので、不本意ながらも、そのような存在からも株式を購入することが余儀なくされます。グリーンメールは、そのような事情を分かった上で行われます。
つまり、株式の購入によって、株主としての権利や特典を求めたり、その銘柄の相場の上昇を狙っている訳ではなく、転売による利益の為だけに目当ての株式を購入するのが、その後にグリーンメールを行う”グリーンメーラー”と呼ばれています。
グリーンメールの由来
グリーンメールという言葉の由来は、ドル紙幣が緑色であることと、高額で購入することを求める通知(メール)からきています。
この言葉の意味を知らないと、グリーンには俗に”安全”というイメージがある為、とてもこんな意味だとは思えません。これを行う人や存在をグリーンメーラーと言いますが、安全どころか、とても危険な存在だと言えるでしょう。
グリーンメールの文章・例文
例文1.グリーンメールを狙って、あの銘柄を買い進めている
例文2.いくらあの株式を集めたくても、そんなグリーンメールは無視するべきだ
例文3.恐らくグリーンメールの為だと思われる買いがかなり進んでいる
例文4.もうグリーンメールでしか手に入らない銘柄になってしまった
例文5.グリーンメールを利用してでも、1/3まで買い進めて欲しい
グリーンメールを行うグリーンメーラーは、どの株式が(相場の基準より)高値で売れるのかを常に監視しています。決して好まれる存在ではありませんが、どうしてもその株式が欲しい人にとっては必要悪と言える存在なのも確かです。
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グリーンメールの会話例
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そろそろ敵対する企業の買収を図ってもいいころ合いだな。
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大変です!この企業の株がほかの人にどんどん買い取られていってます。
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なに!グリーンメールか!
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そのようです。もうほとんどの株をこの予算で買うことが難しくなりました…
グリーンメールは、企業にとってあまりいい言葉ではないようですね。
グリーンメールの類義語
グリーンメールの類義語は、「ブラックメール」という言葉です。このブラックメールとは、日本のバラエティ番組の中で、ドッキリの為のメールとして使われたことのある言葉ですが、ここでの意味はそれとは違って、脅迫を意味する言葉(メール)です。
ブラックメールに、「この株式を買わないとどうなるか、買った方がいいのではないか」という意味が込められると、グリーンメールになると考えてください。また株を買い集めるという行為だけで見ると「TOB(Take Over Bid)」も関連語として取り上げる事が出来ます。
グリーンメールまとめ
グリーンメールは、その対象となっている株式が必要な人や団体がターゲットになります。何かを転売して利益をあげるという行為は、決して褒められるものではありませんが、これを行うグリーンメーラーを頼りにする場合も少なくなく、難しいところでもあります。