哀愁(あいしゅう)
皆さん「哀愁」という言葉は聞いたことがありますよね。「彼の背中には哀愁が漂っている」というような表現をよく見聞きするかと思います。しかし、実際「哀愁」とはどういう意味なのかご存知ですか。そこで今回は「哀愁」という言葉の意味を詳しく解説していきたいと思います。
哀愁の意味とは
「哀愁」は、「寂しさ」や「物悲しい」様子を表す言葉です。「物悲しい」というのは、「悲しい」とは少し意味が違います。「悲しい」というのは、特定の理由があっての感情ですが、「物悲しい」というのは、特に理由はないが、心が痛む様子を表します。
哀愁の由来
「哀愁」の由来ですが、先ず「哀」は、悲しむ、心を痛めるというような意味があります。そして「愁」は物寂しさを感じ、なんとなく心が痛むというような意味があります。この二つを合わせて、寂しさや物悲しさで心が痛む様子を表す「哀愁」という言葉ができました。
哀愁の文章・例文
例文1.彼の背中には強い哀愁が漂っていた。
例文2.誰も使わなくなった公園の遊具には、どこか哀愁を感じる。
例文3.彼の哀愁帯びた物言いは、多くの人を困惑させた。
例文4.原因もわからないまま、彼は一日中哀愁に浸っている。
例文5.彼女の哀愁込めた話し方に、多くの人が引き込まれた。
哀愁とはなんとも形容し難い様子ですが、確かに何となく哀愁ある語り方には引き込まれるものがありますよね。
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哀愁の会話例
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そういえば外出自粛の要請が出て以来初めてこの公園にきたよ。
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しばらく誰も使っていないから、ゴミ一つ落ちていなくて良いね。
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本当だ。いつもはゴミだらけのこの公園が、こんなに綺麗な状態は見たことないよ。
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でも、誰もいない公園の遊具はなんとんく哀愁を帯びてるね。
「哀愁」は人だけでなく、物の様子を表す時にも使える言葉です。
哀愁の類義語
「哀愁」の類義語には、「ペーソス」や「悲愁」「センチメンタル」「ノスタルジック」「エモーショナル」などが挙げられます。
哀愁まとめ
今回は、寂しさや物悲しさを表す「哀愁」という言葉について解説しました。物には感情はありませんが、確かに誰もいない無人の公園の遊具には少し哀愁を感じますよね。少しでも早く新型コロナウイルスが落ち着いて、街に活気が戻って欲しいものです。長引くおうち時間のお供に、椎名誠さんの『哀愁の街に霧が降るのだ』という作品はいかがですか。今回紹介した「哀愁」という言葉がタイトルに入っています。哀愁とは形容し難いものですが、この本を読み込めば直感的に哀愁とは何なのかイメージできるかもしれません。