言葉を濁す(ことばをにごす)
皆さんは生活の中で思ったことをはっきり口に出して言えますか。日本人は特に、思っていても口には出さず、態度や雰囲気で感じ合うという文化を持っているので、苦手な人も少なくないでしょう。今回はそんな、はっきりと自分の主張を言葉で表さないことを意味する「言葉を濁す」という言葉について、詳しく解説していきたいと思います。
言葉を濁すの意味とは
「言葉を濁す」とは、思ったことをはっきりとは言わず、曖昧に表現することです。
はっきりと意思表明をせずに、回答を先送りにするという意味もあり、忖度や遠慮が必要な日本社会においては往々にして使われます。
言葉を濁すの由来
「濁す(にごす)」は、表現を曖昧に有耶無耶にするという意味です。なので「言葉を濁す」は、言葉を曖昧に表現する(はっきりと言わない)という意味になります。
言葉を濁すの文章・例文
例文1.彼はいつも言葉を濁して、曖昧な態度をとる。
例文2.父の言葉を濁した煮え切らない発言に、母は腹が立っていた。
例文3.会議で肝心な部分の言葉を濁した結果、自分の想像とは少し違うものが出来上がった。
例文4.言葉を濁された側は、その本質を理解するのに苦労する。
例文5.言葉を濁した言い方では、人は引き付けられない。
言葉を濁すような言い方は、一時凌ぎのようなもので、最終的にはあまり良い結果を招きません。
- [adsmiddle_left]
- [adsmiddle_right]
言葉を濁すの会話例
-
あれ、この前頼んだ仕事まだ終わってないの。今日までにやっといて欲しかったんだけど。
-
この前?私何か頼まれたっけ?
-
書類一式を三人分印刷して、受付担当に渡しといてって言わなかった?
-
あれはそういう意味だったんだ。この前のあなたの言葉を濁した言い方だと、違う意味に聞こえるわよ。
人に指示を出すときに言葉を濁した言い方はダメですが、指示の内容をきちんと確認しなかった側にも非がありますね。
言葉を濁すの類義語
「言葉を濁す」の類義語には、「お茶を濁す」や「口を濁す」などが挙げられます。
言葉を濁すまとめ
今回は、はっきりと言わずに曖昧な表現をするという意味の、「言葉を濁す」という言葉について解説しました。対人コミュニケーションスキルの一つとして、場面によっては役に立つものですが、基本的には自分の意見は明確に伝えられるようになりたいですね。