浅学非才(せんがくひさい)
他人から褒められた時の反応って人ぞれぞれですよね。素直に「ありがとう」と言う人もいれば、恥ずかしくなって謙遜したりする人もいますよね。今回は後者の方に向けて、謙遜する際に使える「浅学非才」という言葉について詳しく説明していきたいと思います。
浅学非才の意味とは
「浅学非才」は、学識が浅く、才能が欠けていることを表します。一見ただの悪口のようにも見えますが、この言葉は基本的には自分が自分に対して使用します。謙遜するときや、自分の能力をへり下って表現するための言葉です。ただあまりに圧倒的な結果や実績がある人が使うと、時として嫌味に聞こえる事もあるので注意しましょう。
浅学非才の由来
「浅学」とは字の通り、学識が浅いことを意味します。「非才」は元は「非才」ではなく、「菲才」という文字が使われていました。「菲(うすい)」はかぶらに似た野菜で、「粗末」だという意味もあります。なので、この「菲」と「才(才能)」を合わせて、才能がないという意味の「菲才」という言葉ができました。現在の「非才」になった理由としては、「菲」の字が当用漢字として指定されなかったことから、「非」という文字が代わりに使われるようになりました。そして、「浅学」と「非才」の二文字を合わせて、学識浅く才能も未熟だという意味の「浅学非才」という語が生まれました。
浅学非才の文章・例文
例文1.彼は謙虚に、いつも自分のことを浅学非才だと言った。
例文2.浅学非才とは言っても、彼の実力は誰もが認めている。
例文3.彼女に、浅学非才だと罵られたが、その用法が彼女の浅学さを物語っている。
例文4.才能のある人ほど、自らを浅学非才だと言い聞かせている。
例文5.浅学非才と言う彼の謙遜こそが語彙の多さを物語っている。
浅学でも非才でもない人ほど、謙虚に自分に対して厳しい目を向けられますよね。
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浅学非才の会話例
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この前の公開テストの成績はどうだった。
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いつもとあまり変わらないよ。
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変わらない?と言うことはまたトップ5に入ってるってことか。相変わらず凄いね。
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まだまだだよ、浅学非才だから全然努力が足りないよ。
謙虚な姿勢を見せるための言葉ですが、使い過ぎると少し嫌な印象も与えてしまいそうですね。
浅学非才の類義語
「浅学非才」の類義語には、「無知の知」「無知無学」「浅知短才」が挙げられます。
また反義語としては「博学多才」があげられるでしょう。
浅学非才まとめ
今回は、学識が浅く才能が欠けているという意味の「浅学非才」という言葉を紹介しました。これは他人に対しての悪口として使うのではなく、自らの能力をへり下って表現する際の謙遜の言葉ということを覚えておきましょう。他人への悪口として使ってしまった時には、自らの浅学を晒してしまうことになりますよ。