田沢ルール(たざわるーる)
田沢ルールは有望な若手選手の海外流出を防ぐ狙いでプロ野球12球団の申し合わせで、海外球団を退団した後も高卒選手は3年、大卒・社会人出身は2年間は日本のプロ野球球団とは契約できないというルールです。これは2008年当時に社会人の強豪・新日本石油ENEOSに所属していた田澤純一投手がドラフト1位指名の有力候補であったにも関わらず、アメリカ大リーグのボストン・レッドソックスと契約した事が発端となっています。
田沢ルールの意味とは
田沢ルールは日本のプロ野球球団への入団をせずに海外球団へ入団した場合は高卒選手は3年、大卒・社会人出身は2年間は日本のプロ野球球団とは契約できないというものです。ルールというよりもプロ野球球団同士の紳士協定的な意味合いが強いものになります。
しかし、2020年の9月7日にこのルールの撤廃が発表されて、今年の3月にシンシナティ・レッズとの契約が解除されて日本に帰国していた田澤投手も今年のドラフト会議の対象選手となることになりました。
田沢ルールの由来
田沢ルールの由来は、2008年のドラフトで1位指名が確実視されていた社会人の強豪・新日本石油ENEOSの田澤純一投手が日本のプロ野球球団を経ずに、ボストン・レッドソックスに入団したことを受けて、日本の有望な若手選手が海外流出することを危惧した日本のプロ野球球団が制定したものです。ただこの背景には、一部球団の幼稚な対応が問題視されています。端的に言えば、日本のプロ野球球団に入らずに海外に行くなら、もう日本でプロ野球は出来ないよといった非常に稚拙で幼稚な背景が見え隠れしており、選手にとっても、球団にとっても、しいては日本野球界にとって何らメリットがない制度であると制定当時から言われていました。
田沢ルールの文章・例文
例文1.田沢ルールの撤廃は日本野球界にとって朗報と言えるだろう
例文2.大リーグに憧れる選手の夢を潰してしまう意味でも田沢ルールは効果的とは言えない
例文3.田沢ルールの撤廃で当事者である田澤純一投手も今年のドラフト対象となる
例文4.いろんな意味で閉鎖的な日本野球界を表す形であったのが田沢ルールだ
例文5.多くのプロ野球選手から田沢ルールの撤廃に対して、喜びの声が上がっている
日本の場合、プロ野球とアマチュア球界に大きな溝があり、その象徴としてこの田沢ルールがあったとも言えるのではないでしょうか。
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田沢ルールの会話例
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プロ野球の田沢ルールが撤廃されたのは、今野球をやっている少年たちにとっても朗報だよね!
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グローバル化が進んでいるのに最初は自国でしかプロになれないなんて時代錯誤も甚だしいよね。
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どうしても日本はプロとアマの歴史的遺恨があるから、過敏に反応した結果のルールだったんだろうね。
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でもこれから大リーグでバリバリ活躍している時に日本に帰ってきてくれるかもと考えると、ワクワクするね!
田沢ルールの撤廃により、今後プロ野球の可能性も大きく広がっていくのではないでしょうか。
田沢ルールの類義語
田沢ルールの直接的な類義語というのがありませんが、「アンリトゥンルール」と呼ばれるアメリカ大リーグの不文律と呼ばれるものや「プロアマ規定」などの日本独自のルールが関連用語してはあげられるでしょう。
田沢ルールまとめ
日本のプロ野球とアマチュア野球はいまだに大きな垣根があり、一時期より緩和されてきたとは言え、冷静に考えて元プロ選手が中学生や高校生や大学生を資格回復しないと指導できないなんて、他のスポーツでは考えられませんし、競技力の向上を阻害している以外に何物でもありません。そういったプロとアマの溝がこの田沢ルールを生み、そして少なからずそのルールによって若者の進路に影響を及ぼした可能性があるとすれば、これは非常に罪深いものと言えるのではないでしょうか。今後は日本の野球界全体が健全な形で発展していくといいですね。