金蘭の契り(きんらんのちぎり)

現在は契約社会とも揶揄される世の中で、特にアメリカなどは契約内容如何によっては裁判や保険金額を大きく左右するので、それぐらいシビアでナーバスになっています。”契り”という言葉からこんな連想をするのは悲しいかな現代人の性なのでしょうが、古代中国や古き日本に目を配ると、男女や師弟、親友との誓いや結束めいた意味となります。紙面上の契約よりも、親しき間柄の誓いに重きを置いているのでしょう。それでは、「金蘭の契り」の解説となります。

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金蘭の契りの意味とは

「金蘭の契り」の意味は以下の通りとなります。
(1)厚い友情。親密な交際。親密な交わり。親密な友人。
(2)金を断ち蘭のように美しい親密さから転じて、親密な友情や交わりの事。
(3)「金蘭の交わり」「金蘭の友」、四字熟語「金蘭之契」とも同義となる。
”金蘭”は「親密な交わり」「厚い友情」、”契り”は「結束」「誓い」「男女の情交」となり、上記の様な意味合いとなります。交際や交わりがあると、現在の感覚では男女間の情交めいたものとも考えられますが、今回の「金蘭の契り」は男性同士の厚い友情という解釈が最も合うようです。二人の友情は金の力にも負けず、その言葉は蘭の様な美しい香りがすると喩えて、「金蘭の交わり」となりました。よって、「金蘭の友」と同義である言葉とした方が理解しやすくなります。また、現代流に解釈するなら「親友」や「マブダチ」、「兄弟分」や「腐れ縁」「悪友」といった感じです。「悪友」や「腐れ縁」は言葉悪いですが、何があっても相手を守るや約束を全うする感は通じる所があります。

金蘭の契りの由来

「金蘭の契り」の由来は、古代中国の書物「易経」の「繋辞上」となります。

金蘭の契りの文章・例文

例文1.幼稚園から約30年の付き合いである親友とは、金蘭の契りと呼べるほど互いの事は何でも知っている。
例文2.金蘭の契りを交わすような親友を作り、一度で良いから朝まで酒でも飲みながら人生について色々と語り合いたかった。
例文3.交通事故を起こした時、真っ先に駆けつけて心配してくれたのが金蘭の契りを結ぶ友だった。
例文4.お気に入りの女性と酒を飲み、最後に「金蘭の契りをしない」と口説いたら丁寧に断られた。
例文5.学生時代の剣道部の仲間とは、厳しい稽古を通して金蘭の契りを交わしているので、今は大人になり連絡を取るのも少なくなったが、心の中ではいつも繋がっている。

親友や仲間に対して「金蘭の契り」を使った例文となります。

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金蘭の契りの会話例

  • 質問者アイコン

    ごめん。明日、仕事帰りに飲みに行っていいかな?

  • 回答者アイコン

    またー。明日は何の用で飲むの?

  • 質問者アイコン

    ほら、高校時代からの友達の○○。あいつが悩み事があるみたいで、相談に乗ってほしいって言うんだよね。

  • 回答者アイコン

    あなた達って本当に仲良しよね。まるで金蘭の契りの二人みたい。分かったから、遅くならないで帰ってきてよ。

お酒を飲みに行く事を了承してもらおうと、夫が妻にお願いをしています。

金蘭の契りの類義語

「金蘭の契り」の類義語には、「金石の交わり」「断金の交わり」「断金の友」などの言葉が挙げられます。

金蘭の契りまとめ

「金蘭の契り」とは、厚い友情や親友同士、親密な交際などに対して用いる言葉です。一般的に男性同士の厚い友情に対して用いますが、現代では男女間の友情もありますし、何より親密な恋人同士の例えとして用いても問題がないでしょう。

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