寂滅為楽(じゃくめついらく)
「寂滅為楽」とは「仏教用語で究極の悟りや涅槃の境地に達するのは、無常の喜びであり楽しい事」となります。宗教とは精神世界であり、それは言語というよりも感覚で理解する面が大きいのでなかなか難しい面もありますが、個人的にはこれから仏教を学ぼうとする人に神髄を説いている様に思えます。悩みを越えた先には悟りがあり、悟りで悩みが消えるのは喜びであり楽しい事とする教えは、現在深刻な人にとって心の支えになるのではと思えてなりません。そんな「寂滅為楽」についての解説となります。
寂滅為楽の意味とは
「寂滅為楽」の意味は以下の通りとなります。
(1)究極の悟りの境地に達する事は、無常の喜びである。
(2)仏教用語で、迷いの世界から離れた心安からな悟りの境地は楽しい事である。
(3)煩悩から解脱した涅槃の境地に至って、初めて真の安楽を得られる。
”寂滅”は「涅槃」「悟りの境地に入る」「消滅」、”為楽”は「楽しみになす」「楽しみ」で、それを合わせた「寂滅為楽」は仏教用語なので解釈が難解ですが、要するに、仏教の修行をする者として迷いを捨て去り涅槃や悟りの境地に達するのが至上の喜びと説いています。涅槃(ニルバーナ)とは仏教における究極的な理想の境地で、全ての悩みや苦しみから離れた真の楽しい場所です。こんな境地に達する「寂滅為楽」は安楽となるのです。さらに深読みするなら、悩んでいたり迷っていたりと心に何かしらの問題がある人が仏教に助けを求めているので、そんな人達に迷いの世界から次のステップである悟りや涅槃の世界は心が解放されて安定し、実に楽しい場所であると教えています。ですから、まだ悟りや涅槃の世界に達していない人に助言している言葉が「寂滅為楽」なのです。
寂滅為楽の由来
「寂滅為楽」の由来は、原始仏教の経典「大般涅槃経」(涅槃経)の第4句の詩「諸行無常偈」となります。
寂滅為楽の文章・例文
例文1.仕事や家庭でもトラブル続きで一時はストレスから体重が増加してしまったが、寂滅為楽の教えを知ってからは心が軽くなり今では心身バランスがとても良くなった。
例文2.愛犬を飼い始めてからは寂滅為楽な気持ちになったのか、笑顔が多くなったと周囲から言われるようになった。
例文3.寂滅為楽、耐える喜びを知った今では妻の小言や息子の暴言も気持ち良くなり、家族一緒に共に生きる毎日に感謝している。
例文4.人生は苦しいが本質的にはまったく苦しくなく、そんな相反するような意味が分かったのも寂滅為楽を理解してからだ。
例文5.毎日寝る前に手を合わせて、寂滅為楽について考えてから眠りにつく。
心のバランスや感謝などで「寂滅為楽」を使った例文です。
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寂滅為楽の会話例
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今日の俺、調子良さそうに見えない?
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んー確かに。いつもよりも顔色がいい! 何か良い美容法でも実践しているんですか?
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そんな事じゃないよ。実は寝る前に仏教の動画を見る様になったら、寂滅為楽や諸行無常などの精神世界が理解出来るようになったのか、何だか心の調子がいいんだよね。夜もぐっすり眠れるし。
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あっ、でもそれ何だか分かる気がします。やっぱり、最後は精神世界に助けを求めるものですしね。
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寂滅為楽の類義語
「寂滅為楽」の類義語には、「生滅滅已」「転迷開悟」「六根清浄」などの言葉が挙げられます。
寂滅為楽まとめ
「寂滅為楽」は悟りや涅槃の境地は楽しい事という意味です。心の苦しみなどから解放された迷いなき世界というのは素晴らしい場所で、そこには無常の喜びがあると説いています。仏教用語なので難しい面もありますが、悩みがなくなる究極の境地に達する事とすれば「寂滅為楽」も理解しやすいと思います。