玉響(たまゆら)
「玉響」とは「僅かな時間や暫しの間など短時間の事」です。どうしても難しい言葉という印象が強い「玉響」ですが、それは本来の意味や由来などが未だに解明されていない点が少なからず影響し、逆に言うなら当時はもっと親しみやすく頻繁に使われていた可能性もあるのです。そんな玉が響く「玉響」についての解説となります。
玉響の意味とは
「玉響」の意味は以下の通りとなります。
(1)時間経過の極僅か。
(2)しばしの間。ほんの少し。暫時。僅かな時間。
(3)祭事で用いられる装身具「勾玉」が触れあった際の微かな音から、転じて、しばらくの間・かすかといった意味になる。
「玉響」は諸説が入り乱れているので発祥や(正確な)意味なども、実は明確ではない部分も残されていますが、現在は上記のような「短時間」の意味合いで統一されています。しかし”玉”は「勾玉」を略した形となりますが、その「勾玉」の正確な意味合いが謎なのです。一応は祭事で用いられた神聖な道具であり装身具の一つと伝えられていますが、詳細は分かっていません。動物の牙や水晶などで作られているので、現在のアクセサリー的な物とも言われ、それを複数身に付け触れ合うと音色を響かせるので、それを特別な音として「玉響」と呼びます。僅かな時間しか音色は響かないので、そこから、しばしの間・ほんの少し・短い間などの短時間という意味として現在は使われています。
玉響の由来
「玉響」の由来は古代日本で用いられていた装身具「勾玉」で、古事記と日本書記には関連する表記がありますが、現在でも全てが解明されておらず謎として不明な点が多数あります。
玉響の文章・例文
例文1.夏になると蝉の鳴き声は常に聞こえるので長く感じるが、その一生からすると玉響で風流に思える。
例文2.大人になると幼少期の幸せな時間は最高の思い出で、だからこそ我が子と過ごすのは玉響でも、思いっきり楽しませてあげたい。
例文3.どんなに成功を勝ち取った者でも人生の時間は平等で玉響なのだから、神様とは実に公平である。
例文4.浮気をしていると玉響でも逢えると感情が燃え上がっていくのだろう。
例文5.良い思い出は玉響で消え失せるのに、憎しみは時間が経過するほど増していくので怨恨から事件が起こり何て因果なのだろう。
僅かな時間で「玉響」を使った例文となります。
- [adsmiddle_left]
- [adsmiddle_right]
玉響の会話例
-
今年の夏も暑いねー。もう外に出たくないよ。
-
でも、冬になると寒いって文句言って、夏が恋しくなるでしょう。
-
うん、まあ確かにね。でも、暑すぎるって!
-
分かるけど、過ぎてしまうと寂しくなるのが私達でしょう。暑いのも精々1~2か月の玉響なんだから、夏を楽しみましょう。
夏が暑いと文句を言う男性と、暑さも含めて夏を楽しむべきと肯定的に捉える女性の会話です。
玉響の類義語
「玉響」の類義語には、「一瞬」「かすか」「限られた時間」「一夜」などの言葉が挙げられます。
玉響の対義語
「玉響」の対義語には、「長時間」「長い間」「永世」「永遠」「永久」「半永久」「色褪せない」「無限」などの言葉が挙げられます。
玉響まとめ
「玉響」は古代の装身具「勾玉」が奏でる音色から、少しの時間や暫しの間など僅かな時間についての言葉となります。風流や趣を感じさせるので独特の表現と感じ取れますが、素直に短時間からの「暫し」や「微か」として日常会話で使っても問題ありません。