抗体カクテル療法(こうたいかくてるりょうほう)
「抗体カクテル療法」とは「コロナ患者の重症化を防ぐ点滴薬」です。コロナ対策は各国が頭を痛めていて、それまではワクチン接種が進めば感染者が減ると言われてきましたが、結局は人同士の交流が戻ればあっという間に感染拡大をするのです。そんな猛威を振るうコロナへの唯一の対抗策となっているのが「抗体カクテル療法」で、発祥7日以内で投与すれば1週間程度で完治させる事もあり期待されていますが、その為にはいくつかの条件があります。それでは人類を救う奇跡の特効薬ともなり得る可能性を秘めた「抗体カクテル療法」の解説となります。
この記事の目次
抗体カクテル療法の意味とは
「抗体カクテル療法」の意味は以下の通りとなります。
(1)同じ効果を持つ薬を2つ(又は複数)組み合わせた治療法(カクテル療法)。
(2)コロナ治療の一つとされる軽症・中等症患者向けの点滴薬で、「カシリビマブ」と「イムデビマブ」の2種類の中和抗体を点滴投与する事。
”抗体”は「生体内に侵入した抗原に対して形成されるタンパク質の総称」「生体にウイルスや細菌などの細胞成分の抗原が侵入し合成して出来た体液中に出現する特異的なタンパク質」、”カクテル”は「酒類と果実などを混ぜた新しい飲み物」「種類の違う複数の物を混ぜる事」、”療法”は「治療の方法」「治療の仕方」で、これらを合わせて「同じ効果の2つないし複数の薬を混ぜ合わせた治療」が「抗体カクテル療法」です。しかし、コロナ禍の現在では多少ニュアンスが異なり、2つの抗体(カシリビマブとイムデビマブ)を混ぜて点滴する治療が「抗体カクテル療法」で、軽症者の重症化を防ぐと期待されています。正式には、2021年9月時点の日本国内では中外製薬の新型コロナウイルス感染症治療薬「ロナプリーブ」(点滴薬)となり、アメリカなど一部の国々では既に始まっている治療で、厚生省が7月19日に特別承認し全国各地の医療機関で受けられます。ある論文によると、18歳以上でコロナ発祥後7日以内に「抗体カクテル療法」した場合は死亡リスクを70%減少させる効果があると言われています。このように一見するとコロナ対策の救世主のような印象を抱きますが、デメリットも数多くあり、まず発症後7日以内と限定され、副反応対策をする為にも入院患者に限られます。入院患者のみなので当然、医者や看護師が必須となり、自宅待機者や自宅療養者には「抗体カクテル療法」をする事は出来ません。現在のように自宅療養が多い現状では、極限られた運が良い患者のみが「抗体カクテル療法」を受けられます。また点滴薬となるので、一人の患者が1週間入院治療を受ければ7回分の「ロナプリーブ」を消費するので、現在の感染者ペースでは在庫確保が難しいです。さらにワクチン同様に低温管理が必須となるので、この点もクリアーしなければならず、病院側は対応が求められます。それでも他には有効な策はないので、政府はアメリカや各国同様にワクチン接種と「抗体カクテル療法」を二本柱として、しばらくはこの方法でコロナ危機を抑えようと積極的に展開していきます。
抗体カクテル療法の由来
「抗体カクテル療法」の前身ともされる方法が1970年代に開発された「細胞融合」(細胞融合法)で、2個以上の細胞を融合させ1個の雑種細胞とさせる事です。これは医療だけでなく動植物でも応用されポテトとトマトの細胞を融合させた「ポマト」などが作られました。
抗体カクテル療法の文章・例文
例文1.状態が悪化し入院した妹が抗体カクテル療法で奇跡の生還を果たし、今では元気に働いている。
例文2.医者が抗体カクテル療法を勧めてきたのでホッと安心したが、もしこれが効かなかったらどうなるのか不安になった。
例文3.抗体カクテル療法が万能薬だと過度に期待をするよりも、人との接触を減らしてコロナに感染しないようにするのが最善策だ。
例文4.コロナが終息したら医療は確実に劇的に進化し、抗体カクテル療法が他の症状でも応用されるようになるのは間違いない。
例文5.路上飲みやフェスで遊び呆けていた若者がコロナ感染し、抗体カクテル療法を受けるのはどうも腑に落ちない。
コロナの「抗体カクテル療法」についての例文です。
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抗体カクテル療法の会話例
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それにしても、コロナの勢力は一向に落ちないね。一体どのぐらい感染力が強いのか、マジ最強だわ。
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でも、最近は抗体カクテル療法が期待されているよね。これが特効薬となるんじゃない。
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世界各国の偉大な学者や研究者が力を合わせて治療を探しているからね。やっぱりマジ人間最強で感謝だよ。
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ところで、その口調何とかならないの。どこか遠くの病院に入院でもして治してもらいなよ。
知人男女による「抗体カクテル療法」についての会話です。
抗体カクテル療法の類義語
「抗体カクテル療法」の類義語には、「多剤併用療法」「細胞融合法」「併用療法」などの言葉が挙げられます。
抗体カクテル療法の対義語
「抗体カクテル療法」の対義語はありませんが、「療法」の対義語は「予防」「防疫」「対策」などの言葉が挙げられます。
抗体カクテル療法まとめ
「抗体カクテル療法」はコロナ陽性者の重症化や死亡を劇的に減らすと期待をされる治療で、新型コロナウイルス感染症治療薬「ロナプリーブ」の事です。2種類の薬「カシリビマブ」と「イムデビマブ」を混ぜて点滴として投与するとウイルス増殖を防ぐが、反面として発症7日以内でないと効果がなく、また入院する必要があるので自宅待機者・療養者には使えません。それでもコロナへの光明が見えたと、政府はワクチン同様に「ロナプリーブ」の導入に積極的になっています。