フランチャイズ(Franchise、Franchising)
「フランチャイズ」とは「本部と加盟者が協力して事業を行うビジネスモデル」です。身も蓋もない言い方をすれば国道沿いの飲食店や駅前にある有名居酒屋チェーン、他にも金券ショップやリサイクル店、そして筆頭であるコンビニと今や日本の小売業やサービス業や飲食業は「フランチャイズ」が無ければ成り立たないほど乱立しています。また、コンビニ大手各社のフランチャイズ率は驚異の約98%と、街で見かけるコンビニ店はどれもほぼ「フランチャイズ」なのです。そんな人々の生活を支えオーナーのやる気で成立するビジネス「フランチャイズ」の解説です。
この記事の目次
フランチャイズの意味とは
「フランチャイズ」の意味は以下の通りとなります。
(1)親業者が加盟店に対し商号や商標の使用を与える地域内での独占的販売権。
(2)プロ野球やプロサッカーなどスポーツである都市を本拠地として、そこで行われる試合に特別な興行権を持つ事。
(3)「フランチャイズチェーン」「フランチャイズビジネス」等も同義。
「フランチャイズ」(英語表記:franchise、franchising)は大きく二つの意味があり、一つはプロ野球やJリーグ、或いは他のプロスポーツでもお馴染みの仕組みで、もう一つは一般的にはコンビニや飲食店などで導入されているビジネスモデルです。スポーツの場合はその都市を本拠地としている地元側が興行主となり、地域振興や地域密着の理念として日本だけでなく各国でも導入されています。本拠地の一例としてプロ野球なら巨人:東京、楽天:宮城県、ソフトバンク:福岡県、Jリーグならヴィッセル神戸:兵庫県、鹿島アントラーズ:茨城県となり、細かな条件はそのスポーツ毎に違いますが、大都市だけでなく地方にも分散させる事で国全体をそのスポーツで盛り上げたり、或いは地元経済発展や地域密着という側面も強くなります。よって、後から説明しますが経営ビジネスとしてのコンビニなどの「フランチャイズ」とは地域振興的な意味で大きく違いあります。しかし、普段スポーツを観る際に、贔屓チーム・地元チームは意識しても「フランチャイズ」を意識する人は少なく、どうしてもコンビニなどのビジネス展開として「フランチャイズ」が浸透しているのが実情ではないでしょうか。「フランチャイズ」を直訳すると「特権」「特許」「フランチャイズ販売権」「フランチャイズ店」「チェーン店」「選挙権」「(リーグ制の)スポーツチーム」となり、ビジネスとしての権利関係の意味合いが強くなります。では、ビジネスとしての「フランチャイズ」ですが、基本的には「本部」(フランチャイザー)と「加盟店」(フランチャイジー)による共存関係を結ぶ事です。本部或いは本社は経営ノウハウを提供し、独立開業をする加盟店は加盟金や売上一部を支払い続けます。要するにコンビニなら、仕入れや販売に集客などあらゆるノウハウでサポートするので脱サラした人などが活躍できる場を提供し、オーナーとしては自ら新しく個人事業主として事業展開するよりも、全国的に知名度が高いチェーン店に加盟する方が便利で都合が良いのです(しかし、一概にメリットばかりでなくデメリットも大きい)。一方で売上は見通しが立てても、「フランチャイズ」に加盟するというのは本部が決めたルールに絶対服従なので、近年はコンビニオーナーの長時間労働が社会問題となり営業時間短縮の是非を巡ってトラブルとなりました。それでも「フランチャイズ」を展開する業界はコンビニだけでなく、保険屋・カフェ・居酒屋・スポーツジム・ラーメン屋・保育園・学習熟・クリーニング店・中古車販売から最近ではカレー店や唐揚げ店などどんなお店や業界でも「フランチャイズ」が確立されていると言えるほどこのビジネスシステムは浸透しています。例えば、最近人気の「ワークマン」も実はフランチャイズ展開をしていて、アパレルとしては異例のオーナー側から評判も良く成功を収めています。これまで「フランチャイズ」は個人がオーナーとなり加盟する形の「フランチャイズ店(加盟店)」と、本部が直接運営する「直営店(レギュラーチェーン)」があり、コンビニなど店舗数が多いのは「フランチャイズ店」も必然的に多くなります。一見するとオーナーとなる「フランチャイズ店」でガンガン稼ぐ方がメリット多い気もしますが、売上が伸び悩むなどトラブルが起こった時は「直営店」の方が優遇されるので、それがオーナー側の不満でもありました。しかし「ワークマン」の場合は「フランチャイズ店」でも手厚くケアし、また休日確保や営業時間を短くするなどオーナー側を守る仕組みで「ホワイトフランチャイズ」と呼ばれ、これまでの日本で根付いていた本部側が優位に搾取する「フランチャイズ制度」に一石を投じて成功し、新しい「フランチャイズ」の形を提示しています。
フランチャイズの由来
「フランチャイズ」の歴史として、世界で初めて導入したのはアメリカのカーネル・ハーランド・サンダースが設立した「ケンタッキーフライドチキン」で1930年に自身の店をオープンし、その22年後の1952年にフランチャイズ加盟店第1号が誕生しました。因みに日本初は不二家で1963年にオープンした京都伏見店がフランチャイズ第1号店で、その後はダスキン、セブンイレブンなどが導入をしていきます。
フランチャイズの文章・例文
例文1.就職に失敗したので30代までは派遣で働き貯金をして、その後はどこかのフランチャイズに加盟して稼いでやると心に誓った。
例文2.レンタカーもフランチャイズが多い業界として知られている。
例文3.コンビニの近くにまた同系列のコンビニが新規オープンするのは同じオーナーのフランチャイズ店か直営店による潰しのどちらかなので、大変興味深い。
例文4.スポーツでは、一つのチームで入団から引退するまで在籍するのをフランチャイズプレイヤーと呼ぶ。
例文5.一概には言えないが、店舗が汚いコンビニはフランチャイズ店の場合が多い。また手書きポップが多いのもフランチャイズ店と見分けられるが、何かに役立つ訳ではなく、なぜなら大多数がフランチャイズなので見分ける必要がない。
コンビニなどで「フランチャイズ」を使った例文です。
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フランチャイズの会話例
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そう言えば、いつかカフェをやりたいって言ってたよね。
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うん。今でも私の夢だよ。
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俺知らなかったんだけど、今は人気カフェも実はフランチャイズっていうパターンが多いみたいだね。
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そうなの? フランチャイズってコンビニとかでしょう。って事は数百万円を用意すれば私達も夢のカフェオーナーになれるのかな?
将来的なカフェ経営を夢みる妻と「フランチャイズ」についての会話です。
フランチャイズの類義語
「フランチャイズ」の類義語には、「フォーマット販売」「フランチャイズ方式」「全国チェーン」「代理店」「姉妹店」「ボランタリーチェーン」などの言葉が挙げられます。
フランチャイズの対義語
「フランチャイズ」の対義語には、「直営店」「個人経営店」「レギュラーチェーン」などの言葉が挙げられます。
フランチャイズまとめ
「フランチャイズ」はスポーツ世界でも使われますが、一般的にはコンビニ等々の様々な業界が導入しているビジネスモデルで、加盟した個人はオーナーとなりそのチェーン店の一部となる事でブランド力や商品やサービスを提供される代わりに加盟金や売上一部を支払っていきます。このようなやり方が「フランチャイズ店(加盟店)」で、対して本部が直接運営するのが「直営店」となります。