夜の帳が下りる(よるのとばりがおりる)
「夜の帳が下りる」とは「夜になって暗くなる」という意味です。小説や歌などによく使われていて、単に「夜になる」表現するよりも詩的な意味を持っています。気になるのは「帳(とばり)」という言葉でしょうか。人によっては全く聞きなれない言葉かと思われます。直接的に表現するのではなく、言葉を伝える人の気持ちを代用するかのような、素敵な表現をしています。そこで今回は「夜の帳が下りる」について詳しく解説していきます。
この記事の目次
夜の帳が下りるの意味とは
「夜の帳が下りる」の意味は、空が徐々に暗くなっていき夜になる様を表す表現です。「帳(とばり)」の意味は、部屋の窓や隅などに垂れ下がる布のこと表しており、現代でいうカーテンの様なもので、部屋の窓から入る日の光や人の目などを隠すために使われていたものを表しています。また、様々な歌詞や小説で「夜の帳」という言葉が作者の思いを伝える言葉のひとつとして使われています。代表的な例では、シンガーソングライター尾崎豊の「15の夜」では「暗い夜のとばりの中へ」と歌詞に出てきています。「呪術回線」という漫画では「帳」という技が出てきて、外が夜の様になっていく効果があります。環境や景色を想像させる魅力のある言葉として、他にも多くの作品で取り扱われています。
夜の帳が下りるの由来
「夜の帳が下りる」の由来は、家に戸がないのが当たり前な時代の背景があります。戸の代わりに帳を下げて、人々は眠りにつきました。このことを「帳を下す」と言うようになりました。夜になって、帳を下すことから「夜の帳が下りる」と言うようになったと伝えられています。この様な背景から、単に「夜になる」という表現より、背景のある言葉になっています。夕焼けから徐々に夜になり、人々は帳を下し眠りに着く。そんな人々の生活や時間の流れを感じるような意味合いを持ち合わせています。
夜の帳が下りるの文章・例文
例文1.どの時代でも、夕焼けの空から、暗くなり夜の帳が下りる。
例文2.夜の帳が下りる、星空が見える。どうしようもない淋しさと共に。
例文3.モタモタしていると、夜の帳が下りてしまう。明るいうちに仕事を終わらそう。
例文4.今日は朝まで遊びたい気分だ。夜の帳が下りてからが本番だ。
例文5.夜の帳が下りると、私たちは床に着く。変わらない日常だ。
夜になったことを過ごしていく日常の時間の流れと共に表現している例文です。
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夜の帳が下りるの会話例
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もうすぐ日が暮れるね。空が暗くなっていく。
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夜になると少し寒くなるから、格好には気を付けないとね。
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段々と夕焼け空が変わっていく様は幻想的だね。
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夕焼けも魅力的だけど、夜の帳が下りる街もいいよね。
空が暗くなって夜に変わっていく様は、とても綺麗で思わずロマンチックな言葉が出てしまった会話の例です。
夜の帳が下りるの類義語
「夜の帳が下りる」の類義語として「夜になる」「日が落ちる」「日が暮れる」などがあります。
「夜の帳が下りる」の対義語
「夜の帳が下りる」の対義語として「夜が明ける」「空が白む」などがあります。
夜の帳が下りるまとめ
「夜の帳が下りる」という言葉は単に「夜になる」と表現した言葉ではなく時間が過ぎていく様を表した言葉です。
昔からひとつの言葉に色んな意味を持たせるために様々な言葉がありました。この言葉も、そのひとつで、様々な人々の暮らしと夜になっていく様を、このような言葉で表すのはとてもノスタルジックなことだと思います。