ゴン攻め(ごんぜめ)
「ゴン攻め」とは「スケートボード競技で難易度高い技を積極的に狙う姿勢を称賛する言葉」です。失敗を恐れずに、ガンガン(転じて”ゴン”)と積極的に攻めの演技に挑む事ですが、同時に明確な定義がない造語という側面が強いので、雰囲気が肝心の言葉でもあると解釈ができます。要するに深い意味を追求するよりも、肌感覚から得て感じるものなのでしょう。スケボーというストリート文化ならではのスポーツには、明確な答えをあれこれ探すよりもまずは板に乗って滑り体感するのが全てなのです。そんな風に感じてしまった「ゴン攻め」の解説となります。
ゴン攻めの意味とは
「ゴン攻め」の意味は以下の通りとなります。
(1)スケートボード(スケボー)用語の一つで、難易度高めの技を積極的に狙う姿勢の事。
(2)東京五輪のスケボー競技で解説者・瀬尻稜選手が発した独特の表現で、危険なトリックを果敢に挑む「ガンガン攻める」(ガン攻め)をさらに上回る素晴らしい姿勢と選手を称賛している言葉。
(3)東京五輪のスケボー競技で良い演技を褒める事から、転じて、日常生活でも積極的な気持ちの表れや良い態度・姿勢などで使われる。
東京五輪のスケートボード競技がNHKで全国にテレビ中継され、その際に解説者・瀬尻稜選手(プロスケートボーダーで日本スケボー界の第一人者)が数々の名言・珍言を言い放ち、SNSなどで大きな反響を呼びました。事の発端としては、予選についてコメントを求められた瀬尻選手は本来はお堅い放送局であるNHKなので、真面目でかつ丁寧な解説をするべきなのに、そんな空気感を無視して「~っすね」「ガンガン攻めて」といった一見するとチャラい若者用語を多用したのです。中でも異彩を放って注目されたのが今回の「ゴン攻め」で、瀬尻選手としては「難易度高い技(トリック)を狙い素晴らしい」「攻撃的・積極的な姿勢が良い」という自分流に演技中の選手を最上級に褒める言葉なのですが、アナウンサーや視聴者からしたらその独特な言い回しやニュアンスがまったく伝わらず、急にEXITのようなお笑い芸人に思えて面食らったのです。しかし、若者達にはこの奇妙な解説が大受けしTwitterなどSNSは大変盛り上がり、その影響も合って2021年を象徴する言葉として「新語・流行語大賞」にノミネートされたのです。
ゴン攻めの由来
「ゴン攻め」の由来は上記の通り東京五輪のスケートボード競技で、解説者を務めた瀬尻選手による独特の愛情溢れる表現です。憶測としては「攻めの演技」といった従来の表現が「ガンガン攻める」になり、さらにスケボー界隈ならではの表現として「ゴン攻め」になったのではと思えます。
ゴン攻めの文章・例文
例文1.高速道路を走ると非日常の高揚感からスピードを出してゴン攻めしたくなるが、それでは事故の元なので安全運転を心掛ける。
例文2.宝くじを購入したりパチンコをするだけでゴン攻めしていると錯覚する自分は相当な小市民だ。
例文3.サッカーの試合でゴール前で味方へのパスを選択したら、ハーフタイムに監督から「もっとゴン攻めしろ」と注意された。
例文4.コロナ禍でも連日積極的に外回りをして営業成績を伸ばそうとしていたら、「お! ゴン攻めしているな」と上司が褒めてくれた。
例文5.世の中は勢いに任せてゴン攻めしても、上手くはいかないものだ。
スポーツや仕事などでも「ゴン攻め」を使った例文です。
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ゴン攻めの会話例
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ちょっと久しぶりに東京でも行こうか?
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待ってよ。こんなコロナ禍で…。ゴン攻めしてくるねー。
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近場ばかり出掛けても面白くないじゃん。人生、時には少しぐらい攻めないと。
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そうね。ワクチン接種も2回しているし、緊急事態宣言も解除されたし、四国から二人仲良く東京までゴン攻め旅行しようか。
東京旅行を企てる地方在住の夫婦の会話です。
ゴン攻めの類義語
「ゴン攻め」の類義語には、同じく東京五輪で流行った「エペジーン」「カエル愛」「ピクトグラム」「13歳、真夏の大冒険」「ぼったくり男爵」などの言葉が挙げられます。
ゴン攻めまとめ
「ゴン攻め」は東京五輪・スケートボード競技のテレビ中継で解説者を務めたプロスケーター・瀬尻さんが発した独特の言い回しで、その若者受けしそうな現代らしいリアルな表現がTwitterなどで大受けし忽ちトレント入りする盛り上がりとなり、今年を象徴する言葉として「新語・流行語大賞」にノミネートも果たしました。