夫婦喧嘩は犬も食わぬ(ふうふげんかはいぬもくわぬ)
「夫婦喧嘩は犬も食わぬ」とは「夫婦の諍いは和解するのも早いので、他人が心配や止めに入る必要はない」という事です。現在は離婚する夫婦も多いので、この諺通りとは言えませんが、それでも仲が良い夫婦や恋人同士ほど喧嘩をするのは強ち的外れではなく、本当に不仲になると双方が無関心で会話すらしなくなります。だから、喧嘩をしても大袈裟にしなければ自然と仲良くなっているから大丈夫とするのが「夫婦喧嘩は犬も食わぬ」です。それでは、詳しい解説となります。
この記事の目次
夫婦喧嘩は犬も食わぬの意味とは
「夫婦喧嘩は犬も食わぬ」の意味は以下の通りとなります。
(1)夫婦間の諍いは犬さえも止めない事。夫婦喧嘩は犬さえも相手にしない事。
(2)夫婦間の言い争いはよくあり和解するのも早いので、転じて、他人が心配したり仲裁する必要はなく、本当は関係が良好で仲が良い喩えの事。
(3)仲が良い夫婦ほど喧嘩をするので、周囲は大事にせず放っておけば仲直りするという事。
(4)「夫婦喧嘩は犬も食わない」「夫婦喧嘩は犬も構わぬ」も同義。
”夫婦”は「婚姻関係にある一組の男女」「夫と妻」、”喧嘩”は「言い合いや殴り合い」「争いや諍い」「騒がしい事」、”犬も食わぬ”は「犬ですら口にしない」「バカバカしくて相手にしない喩え」で、人から貰えれば何でも食べる犬(野良犬)ですらバカバカしいと思うのが夫婦の諍いで、要するに夫婦の喧嘩が起こっても周囲は大騒ぎせずに放っておけばその内に仲直りをしているという事です。それぐらい日常の風景というか取るに足りない出来事なので、真剣に仲裁などをする必要がないと説いています。また、それだけ仲が良いから喧嘩をするので、例として夫婦喧嘩で周囲が大騒ぎをした際に安心や落ち着けと「夫婦喧嘩は犬も食わぬって言うから~」という使い方になります。
夫婦喧嘩は犬も食わぬの由来
「夫婦喧嘩は犬も食わぬ」の由来は江戸時代の国語辞書「諺苑」となります。
夫婦喧嘩は犬も食わぬの文章・例文
例文1.正月で実家に帰ってきた兄夫婦がやって来るなり言い争いを始めたが、夫婦喧嘩は犬も食わぬというので両親と共に肩入れせず相手にしなかったら、二人とも気分を害したのが飛び出す様に帰ってしまい、その後は離婚をする運びとなった。
例文2.夫婦喧嘩は犬も食わぬと言うが、我が家の賢いチワワはきちんと止めに入ってくれる。
例文3.人妻狙いの専門家である知人は夫婦喧嘩は犬も食わぬという言葉をまったく無視して、喧嘩して落ち込んでいるパート主婦を見つけては口説いて人生を謳歌している。
例文4.独身の俺としては、一度でいいから夫婦喧嘩は犬も食わぬと誰かに仲が良い証拠と言われてみたいものだ。
例文5.離婚率と拳銃保有率の大国であるアメリカでは夫婦喧嘩は犬も食わぬと呑気に言えないし、下手したら互いに銃で撃ち合い大変な事態になる。
様々なパターンでの「夫婦喧嘩は犬も食わぬ」を使った例文です。
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夫婦喧嘩は犬も食わぬの会話例
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んっ? また、お隣が喧嘩を始めたみたいだな。
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本当ね。ここのところ、毎週のように大喧嘩ね。そんなに嫌なら離婚をすればいいのに。
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愛し合っているから対立をするんじゃない。それに、夫婦喧嘩は犬も食わぬって言うから他人は放っておくしかないって。
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何を言っているの。私は大家さんに「お隣は夜になると喧嘩ばかりで迷惑している」って報告しているわよ。
アパート暮らしの夫婦が隣部屋の夫婦喧嘩について会話をしています。
夫婦喧嘩は犬も食わぬの類義語
「夫婦喧嘩は犬も食わぬ」の類義語には、「痴話喧嘩は犬も食わぬ」「夫婦喧嘩と夏の蕎麦は犬も食わない」「夫婦喧嘩と夏の餅は犬も食わぬ」などの言葉が挙げられます。
夫婦喧嘩は犬も食わぬの対義語
「夫婦喧嘩は犬も食わぬ」の対義語は、強いて挙げれば「知らんぷり」「無視する」「相手にしない」「不干渉」「気に留めない」「顧みない」などの言葉となります。
夫婦喧嘩は犬も食わぬまとめ
「夫婦喧嘩は犬も食わぬ」は何でも食べる犬ですら夫婦喧嘩は相手にしない事で、それぐらい夫婦間の出来事に他人が首を突っ込む必要はなく、放っておけば自然と仲直りをしています。よって、仲裁に入るのはバカらしいので真剣に心配などはせず、それだけ夫婦仲が良いと解釈されます。