踏ん切りがつく(ふんぎりがつく)
「踏ん切りがつく」とは「いくつかの選択肢から一つを選ぶ際の思い切った決断や覚悟」です。就職や結婚といった大イベントから、ちょっとした高級品を買うか否かなど生きていると様々な選択肢に直面します。どうするのが正解なのかは難しいですが、どちらにしろ決断はしなければなりませんよね。そんな際に用いる「踏ん切りがつく」の解説となります。
この記事の目次
踏ん切りがつくの意味とは
「踏ん切りがつく」の意味は以下の通りとなります。
(1)思い切って決断をする。心を決める。固く決意をする。
(2)躊躇いを捨てる覚悟ができる。
(3)「踏ん切りが付く」や略した「踏ん切り」も同義。
”踏ん切り”は「思い切った決心や決断」「”踏み切り”から”踏み切る”になり転じた形」、”つく(付く)”は「離れない状態」「密着」「活動を始める」で、元々は「踏み切りにつく」だったのですが、それが時代経過によって「踏ん切りがつく」と形が変わり、思い切った決断といった意味合いとなりました。憶測としては、踏み切りを越える事で新しい街に入ったとして、心機一転のような感覚で「踏み切りを越える決意」から「踏ん切りがつく」になったと思われます。日々の生活は決断がいくつも迫られ、買物からトラブルに進学や就職などの大きなイベントも控えています。それらの選択肢から最終的な判断ともなる行動を取るのが「踏ん切りがつく」です。よって、決断・決心・決意・覚悟から、腹が据わるや迷いを振り払う等々も同義で、反対の意味となる対義語は「踏ん切りがつかない」となります。使い方としては、例えば「漸く踏ん切りがつく」「踏ん切りがついた」「踏ん切りがつきそうにない」「踏ん切りはついたのに」といった風になります。
踏ん切りがつくの由来
「踏ん切りがつく」の由来は上記のように”踏み切り”が変化して”踏ん切り”となったのですが、残念ながらそれ以上については不明です。文献としては”踏み切り”は近代日本の小説家・徳富蘆花の著書「思出の記」(1900~01年)などに文言が記されています。
踏ん切りがつくの文章・例文
例文1.会社を辞める踏ん切りがつくのには、もう少し時間が掛かりそうだ。
例文2.嫁が離婚を決意して実家に帰ったが、こっちはどうしても踏ん切りがつかないので、このままなら泥沼の離婚訴訟になって出世にも響く事になりそうだ。
例文3.タバコとパチンコを止めると昨日の夜の段階では踏ん切りがついたはずなのに、今日は朝から雨なので開店前に並ぶか考えている時点で、まだまだ止める気がないのは明らかだ。
例文4.占い師に見てもらったら、「あなたは踏ん切りがつけられない性格」と断言されたが、こっちとしては「だからあんたに見てもらっているんだよ」という言葉を我慢して、思いっきり驚き大人の対応で満足させてやった。
例文5.ゴミ屋敷の主は行政と我慢対決をして、最終的には踏ん切りがつくのはいつも役所側で強制撤去という名の周辺住民からの圧力に屈する。
様々な決断に関して「踏ん切りがつく」を使った例文です。
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踏ん切りがつくの会話例
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ダメだ…。どうしても踏ん切りがつかない。もう少し考えさせて。
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ごゆっくりお考え下さい。ただ、数には限りがある限定商品ですので、無くなってしまった際にはご了承下さい…。
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うーん、俺も男だ…。よし、箔がつくし投資だと思って…、買った。これで一端の現代アートのオーナーだ。
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ありがとうございます。では、返済はリボルビング払いでよろしいでしょうか?
悪徳商法に引っ掛かる男性と女性店員の会話となります。
踏ん切りがつくの類義語
「踏ん切りがつく」の類義語には、「躊躇いを消す」「決心」「思い切る」「気持ちを固める」「独断」「迷いがない」「腹を括る」などの言葉が挙げられます。
踏ん切りがつくの対義語
「踏ん切りがつく」の対義語には、「躊躇」「逡巡」「尻込み」「葛藤」「及び腰」「二の足を踏む」「優柔不断」「日和見」「あやふや」「未練」「煮え切らない」「思い切りが悪い」などの言葉が挙げられます。
踏ん切りがつくまとめ
「踏ん切りがつく」は思い切った行動を取ったりと決断や決心をする事です。トラブルなどが起こってどう対応するか決断ができないと時間だけ過ぎるので、どこかで決断をする必要があります。その行動の見切りが「踏ん切りがつく」で、反対となるのは「踏ん切りがつかない」です。