願を掛ける(がんをかける)
「願を掛ける」とは「合格祈願や商売繁盛など様々な願い事が叶うように神仏に祈る事」です。幼い頃から大人になっても、自然と「願を掛ける事」をしていますよね? 受験前はお守りを大事にしたり、女性なら成就を願って髪の毛を伸ばしたり、占いやおまじないなどもそんな一種でしょう。これらは「願を掛ける行為」であり、昔から願いが叶うと信じられています。それでは「願を掛ける」の解説となります。
願を掛けるの意味とは
「願を掛ける」の意味は以下の通りとなります。
(1)願い事が成就するように神仏に祈る事。神仏に参り願い事をする。
(2)願を立てる。願を起こす。
(3)「願を懸ける」「願をかける」、略した「願懸」「願掛」「願かけ」なども同義。
”願”は「願い」「神仏に祈願する」、”掛ける”は「高い所からぶら下げる」「吊るしを下げる」「物を他方へ渡す」「全体を覆う」「力を加える」などで、神仏へのお願い事や助けを求めるのが「願を掛ける」です。具体的には神様が住んでいるとされる神社仏閣を訪れ、神前で手のひらを合わせて祈る事です。また、お賽銭を入れて鈴を鳴らしてお祈りをするやり方もあります。他にも、百度参りや写経や絵馬を奉納するのも有名な「願掛」で、願い事は人それぞれですが、厄病払いや商売繁盛に縁結びや合格祈願が多いです。これらは実際に神社などに出向く必要があるので、手軽でよくあるのは断酒・茶断ちといった断ち物があります。断酒や茶断ちは昔からされていて、好物とされる酒やお茶を飲まない事で物事の成就を願い、最近の若い世代は自分が好きなゲームやスマホなどを断つ事で受験などに集中する合格祈願としての「願を掛ける」をする人も増えています。
願を掛けるの由来
「願を掛ける」の由来は残念ながら不明ですが、文献としては江戸時代の近世文学「浮世草子」の「世間胸算用」(1692年)などに文言が記されています。
願を掛けるの文章・例文
例文1.贔屓のサッカーチームが優勝するように禁酒禁煙で願を掛ける事にした。
例文2.最近どうも体の調子が悪く、もしかしたら恨まれている相手から災いの願を掛けられていると思うと急に不安になった。
例文3.趣味が全国の神社を愛車のバイクで巡るソロツーリングだが、最近になって願を掛ける効果は安全運転しか発揮されていないと思えてならない。
例文4.満月を見る度に願を掛けるが、なぜか何をお願いしているかは一切覚えていない。
例文5.今年もコロナが終息するように全国各地で大勢が願を掛けたのだろう。
願い事として「願を掛ける」を使った例文です。
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願を掛けるの会話例
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明日は久しぶりに、○○神社にでも行こうか?
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そういえば、最近は何かと忙しくて全然行ってなかったわね。
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コロナ禍もあって、3年ぐらいは行ってないな。だから最近は縁起が悪い事が多かったんだよ。じゃあ、明日は何の願を掛けようかな?
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それなら、禁酒禁競馬で願を掛けた方が効果的よ。
神社に出掛ける事になった夫婦の前日の会話内容です。
願を掛けるの類義語
「願を掛ける」の類義語には、「願う」「祈り」「祈願」「心願」「祈念」「祈祷」などの言葉が挙げられます。
願を掛けるの対義語
「願を掛ける」の対義語には、「絶望」「諦め」「失望」「失意」などの言葉が挙げられます。
願を掛けるまとめ
「願を掛ける」は願い事が叶うように神仏に祈る事です。百度参りなどは昔からありますが、他にも禁酒や禁煙をした神頼み「断ち物」も「願を掛ける」として、何かの願いをする際に取り入れられる事が多いです。日本は信仰心が低いとされますが、伝統的に「願を掛ける」のは信じている人が多いようです。