ラディカル(Radical)
「ラディカル」とは「過激や極端といった意味合いで、主に政治的な観点から左派や急進主義を象徴する言葉」です。世の中には政治色が強い言葉が多々あり、それらは他の場面でも応用されて使われますが、結局は政治とセットになっていてそれを拭うのは不可能に近いです。これまでの歴史や経緯があるので必然なのですが、「ラディカル」もそんな政治と切り離せられない言葉の一つです。もちろん他の分野でも使われますが、やはり政治や思想に主義主張という側面が強くなってしまいます。
ラディカルの意味とは
「ラディカル」の意味は以下の通りとなります。
(1)過激、急進的、極端などの事。
(2)革新的、改革派などの事。
(3)根本的である事。
(4)「ラジカル」も同義。
「ラディカル」又は「ラジカル」は過激・極端といった意味合いで使われ、さらには革新的や改革派、そして根本的という意味も込められています。一般的には少々過激な人達は「ラディカル」や「ラディカリズム」(急進主義で政治的に過激な思想を持つ)と呼ばれ、政治的には左寄りの思想を指します。もちろん右寄りでも過激な人達はいますが、通常は保守や保守寄りを右派・右寄り・右翼として支配者側となり、その立場から見ると反対する側を左派・左寄り・左翼として反体制の「ラディカル」となります。しかし、この理屈は民主主義や自由・平等などが確立されて初めて意義があるので、一党独裁制の下ではまた変わってきます。よって、日本並びに欧米など民主主義の国々では政治的な意味合いで左寄りや左翼、そして単に少々過激な意見の若者などもまとめて「ラディカル」となります。例えば、友人などが集まって会話をしていてある人物が過激な物事を口にすれば「ラディカルな意見」「ラディカルな発想」で、また現政権の不正を告発しようと本格的に活動する人々も政権や保守派からすると「ラディカル」となります。一方では、右派と左派のどちらでもない所謂中間的な立場の「中道」も多いので、その人達からすると右でも左でも偏ったものは「ラディカル」となるので、例えば職場の会議や地域の集まりなど平等や公平を求められる場では、皆が納得できない意見を「ラディカル」と表現する事も多いです。ここでは決して過激な意見でなくても、少数派の声を「ラディカル」とするニュアンスがあるので、要するにどんな場面でも少数派は「ラディカル」となるのが現実ではないでしょうか。そして、政治以外のスポーツや仕事など様々な場でも「ラディカル」は使われる事が多いのですが、結局は過激や少数派といった立場を「ラディカル」とするのは共通となっています。
ラディカルの由来
「ラディカル」の由来を政治的な「ラディカリズム」(急進主義)とするなら、1797年にイギリスの自由党前身であるホイッグ党の政治家・チャールズ・ジェームズ・フォックス氏が、成年男性に対して「急進的改革」を提案したのが最初とされています。
ラディカルの文章・例文
例文1.受験戦争を勝ち抜き関西の某有名大学に合格した兄は、日に日にラディカルな思想に影響をされ、今では政権打倒が日本の生きる道だと語り出すようになりその危なさに家族がドン引きしている始末だ。
例文2.中国や北朝鮮からしたら日本やアメリカこそがラディカルな危険国家になるのだから、物の見方はそれぞれである。
例文3.近所にオープンしたラーメン店に初めて行ったが、その店内はラディカルな空気で支配され店主の主義主張が至る所に貼り紙をされ、肝心の味はインスタントのようにお粗末で思わず、政治的な主張の前に料理の勉強をしろと笑ってしまった。
例文4.極端なラディカルに嫌気を示す国民も多いが、そうなるとラディカルを隠した政治家が水面下で好きなように操作する事も忘れてはならない。
例文5.新しい自由や民主主義を提唱する人達をラディカルズと呼ぶそうだ。
主に政治的な文脈で「ラディカル」を使った例文です。
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ラディカルの会話例
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最近は過激なコメンテーターとか減ったと思わない?
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そう言えば、政治批判をする人も少ないわね。
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ラディカルな声は大衆受けしないから、メディアが使わなくなったんだろうね。
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日本人は我慢が大好きで超保守派の集まりだから、これも時代の流れなのね。
過激な声を国民は望まないとして、夫婦が会話を繰り広げています。
ラディカルの類義語
「ラディカル」の類義語には、「激しい」「ドラスティック」「強烈」「猛烈」「シビア」「急進主義」「原理主義」などの言葉が挙げられます。
ラディカルの対義語
「ラディカル」の対義語には、「漸進主義」「保守主義」「穏健」「柔順」「王道」「漸進」などの言葉が挙げられます。
ラディカルまとめ
「ラディカル」は過激・極端・急進的といった意味合いの言葉で、特に政治的な立場で保守や右派に対する反対としての過激な意見という側面が強いです。実際には保守や右派でも過激な人達や意見はあるのですが、一般的には左派や反体制側とセットになって「ラディカル」となります。