インフレ(Inflation)
「インフレ」とは「物やサービスの価格が上がり続ける状態」です。コロナ禍で景気が悪くなったと感じる人も多いでしょうが、これも根本的な理由を探ると「インフレ」や反対となる「デフレ」の経済状態が複雑に絡んで、結果として不景気になったとも考えられるのです。そんな「インフレ」について詳しく解説をさせて頂きます。
インフレの意味とは
「インフレ」の意味は以下の通りとなります。
(1)正式名称「インフレーション」の略で、物やサービスの価格である物価が上昇し続ける現象。
(2)「デフレ」と並び経済状況を解説する際に最も使われる用語で、主に金利変動や景気良し悪しが要因となって物価が上がり、お金の価値が下がる状態を指す。
「インフレ」は正式名称「インフレーション」の略で英語表記「inflation」となります。簡単に言えば「物価の継続的上昇」で、特に国民生活と密接に繋がる食料品・日用品・光熱費・通信・交通費等々の物価が上昇する状態を「インフレ」と呼びます。よって、「インフレ」とは必然的に物価が上がりお金の価値は下がってしまうので、人々の経済活動は停滞し国内の株価は下落し、日本は世界を代表する経済大国でもあるので最終的には世界経済にも悪い影響を与えます。この流れは俗に言う「悪いインフレ」の極端な例ですが、反対に「良いインフレ」は物価が上がるがその分で企業業績も良くなり給料も上がるので、国民の生活は苦しくならず株価は上がり好景気へと発展する可能性を秘めています。この「良いインフレ」を目指して、ここ十数年ぐらいの間で自民党が頑張っていますが、現実的には株価上昇だけで「良いインフレ」にする事ができず、それどころかより巨大な「デフレ」(デフレーションの略で物価が下がり続ける現象)や「悪いインフレ」という大きな壁が立ちはだかっています。日本において「インフレ」になる要因は長引く超低金利、少子高齢化による経済低迷、為替変動などに加えて、さらにアメリカを中心とした世界の経済動向に大きく左右されるので、アメリカの政策金利や景気にエネルギー問題や近年ではコロナ禍の経済状況などが特に関係をしてきます。要するに日本が独自にもがいても「悪いインフレ」や「デフレ」から脱するのは非常に困難で、云わば八方ふさがりの状態に陥っています。2022年1月時点では、コロナ禍の影響が顕著となりガソリンなどエネルギー価格の上昇によって物流高や原材料高となって食料品値上げが家庭に直面し、さらに円安も相まって、「インフレ」というか「悪いインフレ」の動きが加速をしています。
インフレの由来
「インフレ」の発祥などは残念ながら正確には分かっていません。世界最古の「インフレ」は紀元前323年にマケドニア王国で大王死去によって国民に不安が募ったのが要因で起こったとされています。因みに資本主義や経済学の礎を築いたのはイギリスの経済学者アダム・スミスなので、「インフレ」とも関わり深い人物と言っても過言ではありません。
インフレの文章・例文
例文1.インフレなのに会社の業績が悪く給料が下がり、だからテレビでニュース番組を観てニタニタ顔の政治家が画面に出てくると無性に腹が立つ。
例文2.資本主義で大国が国債を刷り続ける限り、インフレは避けようがなく、日本のデフレがある意味で奇跡だったのだろう。
例文3.インフレだろうとデフレだろうと無駄な買い物を一切しない一人デモ中なので、あまり生活に変化はない。
例文4.このままインフレが加速すれば、一部の大企業だけが富を独占する状態になるだろう。
例文5.インフレの原料費高で交通費が上昇すれば遠距離通勤をする人は大変だと思ってしまう。
「インフレ」を使った様々な例文パターンです。
- [adsmiddle_left]
- [adsmiddle_right]
インフレの会話例
-
新聞に出ていたけど、また小麦粉とか値上げするんだって?
-
そうよ。去年も上がって、今年になってまた値上げ。あなたの好きなお好み焼きとか天ぷらを作る機会は少なくなるわよ。
-
それは困るなー。ところで、これもインフレの影響なのか?
-
インフレよインフレ。それにコロナでしょう。ガソリン価格の上昇に税金も高くなって、おまけにあなたの給料は下がり続けて、もう生活できないわよ。
インフレで家計が苦しい夫婦の日常的な会話風景です。
インフレの類義語
「インフレ」の類義語には、「需要インフレーション」「ハイパーインフレ」「通貨膨脹」「高騰」「値上がり」「急騰」「インフレ経済」などの言葉が挙げられます。
インフレの対義語
「インフレ」の対義語には、「デフレ」「経済収縮」「経済縮小」「景気後退」などの言葉が挙げられます。
インフレまとめ
「インフレ」は物価が上がり続ける経済的な状況で、反対に物価が下げるのが「デフレ」となります。「インフレ」には「良いインフレ」と「悪いインフレ」があり、物価も上がるが物も売れて景気も良くなり庶民の給料も上がるのが「良いインフレ」で、物価上昇に対して物が売れず景気が悪くなり給料も下がるのが「悪いインフレ」です。現在の日本は「悪いインフレ」や「デフレ」の方に傾いていて、これを改善するのが今後の課題となります。