シンセリティー(Sincerity)
「シンセリティー」とは「誠実・誠意などの意味で、最近はビジネス現場でも使われる傾向のカタカナ語」です。日常的に「ストレス」や「ランチ」といった言葉を使うと思いますが、これらはそもそもは「不満」や「昼ご飯」という意味ですよね。ですから「不満」や「昼ご飯」と用いてもおかしくないのですが、今では「ストレス」や「ランチ」とする方が自然です。「シンセリティー」も突き詰めるとそんな感じで、現状ではまだ意味を知らない人も多いですが、後何年も経過をすればさらに普及して大勢が自然に用いる可能性もあります。それでは詳しい解説に入らせて頂きます。
この記事の目次
シンセリティーの意味とは
「シンセリティー」の意味は以下の通りとなります。
(1)誠実。誠意。
(2)正直。裏表がない。
(3)ビジネス用語「インテグリティ」の類似表現。
「シンセリティー」は英語「sincerity」をそのまま発音した言葉でカタカナ語(カタカナ表記)となります。意味は上記の通り直訳したままの誠実や誠意となり、さらには正直や嘘を吐かない、真摯なども加える事ができます。要するに真面目さや心を込めているなどを強調する際に使われ、逆に言うなら少々堅苦しい表現とも受け取れます。ですから、ビジネス上や目上の方に初めての相手、或いは手紙などでも使われる表現となります。また、企業名や店名で多く使われる言葉としても知られ、企業理念や方針にも度々登場をします。経営者などにはお客に安心感を与える言葉と受け止められ、特に日本では好評なようです。因みに類似である「シンシアー」(又はシンシア。sincere)も同様の意味から、企業名などに多く採用されています。そしてビジネス用語「インテグリティ」は完全性・整合性・誠実・真摯などの意味があり、そこから「シンセリティー」も同様の使われ方となる場合もありますし、「誠実」と日本語で表現すると堅苦しい感が出ると判断した場合は、敢えてカタカナ語として「シンセリティー」を用いてマイルドな感じにする場合もあります。
シンセリティーの由来
「シンセリティー」の由来は残念ながら不明ですが、文献としては近代日本の小説家・国木田独歩の著書「欺かざるの記」(1908〜09年)などに文言が記されています。
シンセリティーの文章・例文
例文1.上司のシンセリティー溢れる態度に部下一同は大変感銘を受けた。
例文2.これだけ荒んだ世の中でシンセリティーを他人に期待するのは無駄でしかない。
例文3.リモートワークが当たり前になって、逆に取引先とのシンセリティーが築けるようになったのは嬉しい誤算だ。
例文4.結婚相手にはシンセリティーな男性を求めると、学生時代から援交や痴漢冤罪詐欺を繰り返してきた知人が言うものだから可笑しくて仕方がない。
例文5.金も無ければシンセリティーも無く、このままでは天国からも追い出されそうなので少しだけ真人間になるように努力をする。
誠実といった意味合いで「シンセリティー」を使った例文です。
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シンセリティーの会話例
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また、あの銀行が問題を起こしたみたいだね。
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ATMが使えないんだから最悪よ。
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でも、これだけトラブルを起こしている割には顧客に対してシンセリティーな態度がないよね。
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それは殿様商売だから当然でしょう。特に預金額が少ない一般人なんて不良債権と同じように思っているのよ。
某都市銀行のトラブルについて男女が会話をしています。
シンセリティーの類義語
「シンセリティー」の類義語には、「シンシアー」「真心」「良心」などの言葉が挙げられます。
シンセリティーの対義語
「シンセリティー」の対義語には、「邪心」「偽善」「悪心」「不実」などの言葉が挙げられます。
シンセリティーまとめ
「シンセリティー」は誠実や誠意といった意味で、真面目さや正直さなどをアピールや強調する際に使われます。日本ではカタカナ語としてビジネス用語的なニュアンスで使われる事も多く、例えば「誠実な対応」と取引先に言うのは堅苦しい場合、「シンセリティーな対応」とすると物腰が柔らかい感じが出ています。