地方債(ちほうさい)
「地方債」とは「地方自治体が税収不足を解消する切り札として発行する債券で、投資家にとっては元本保証が期待できる安心な投資先」です。都道府県や市町村は慢性的な財政不足で、本来なら役人はクビになり住民サービスも滞る事態に陥ります。そうならない為に「地方債」という借金をするのですが、なかなか理解が難しい仕組みとも思えるものです。日本という国が存続する限りは「地方債」は今後も発行をし続け、何とか現状維持のサービスに固執をするのですが、果たしていつまで持つのでしょうか? それでは解説に入らせて頂きます。
地方債の意味とは
「地方債」の意味は以下の通りとなります。
(1)各都道府県など地方公共団体が税収不足を補う為、資金調達を目的として発行する債券。
(2)都道府県や市町村が発行する債券で全国型市場公募地方債と銀行等引受地方債に分類される。
”地方”は「国の中のある地域」「首都など大都市に対してそれ以外の地域や土地」、”債”は「”債券”の略」「”債券”は国や地方や会社などが資金調達で支払い条件を明確にした有価証券」で、地方が資金調達で発行するのが「地方債」です。同じ理屈で国が発行するのは「国債」、外国の場合は「外債」となり、「国債」や「地方債」を合わせて「公債」で、「公債」に「外債」や「社債」を含めて「債券」と呼びます。ではなぜ「地方債」を発行するのかと言うと、簡単に言えば税収不足だからです。地方の多くは財政難で、そのままでは住民への行政サービスが出来なくなる恐れから、必要な分だけを「地方債」で賄うのです。その「地方債」を購入するには、銀行や証券会社の店頭だけでなくネットでも可能です。株式投資は価格変動が激しい事もあるので、長期的な安定資産として「地方債」は好まれる傾向があります。また、途中解約などをしない限りは基本的に元本保証となるので、その面から優良な投資先となります。このようにメリットも目立つ「地方債」ですが、当然ながら投資となるのでデメリットも存在します。「地方債」もその地域に応じて様々な種類があるので、途中解約は流動性が低いものだと売却が思い通りにいかず、また金利に左右されると売却時に損失となる場合があります。また、マイナスにはならなくてもFXや先物や暗号資産と比較すると儲けが少ない投資なので、一攫千金などは当然ながら狙えません。よって、余裕資金がない人には難しい投資先と捉える事も出来てしまいます。
地方債の由来
「地方債」の由来は残念ながら不明ですが、文献としては”債券”として明治時代の国語辞典「広益熟字典」(1874年)などに文言が記されています。
地方債の文章・例文
例文1.投資好きの知人達が「これからは暗号資産よりも地方債が盛り上がる」と言うので、自分もブームに乗らなければと急いで参戦したら、実は誰一人買っておらず自分だけ見事に騙されてしまった。
例文2.国債や地方債を投資先として買いたい気持ちも分かるが、億万長者で大量購入でもしない限りは儲かっても雀の涙である。
例文3.難しい言葉で屁理屈をこねるが、要するに不景気で貧しいから地方債を発行するだけだ。
例文4.株式投資やFXで儲けた人も極稀だが、地方債で儲かった人などは聞いた事がない。
例文5.債券は安定資産と言われるが、国が破たんすれば地方債も無価値となる事は覚えておくべきだ。
「地方債」の解説めいた例文です。
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地方債の会話例
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そろそろ真剣に投資を考えているんですけど…。でも、初心者にはハードルが高いじゃないですか? 少し教えてもらえませんか?
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私は投資歴20年のベテラン個人投資家よ。何でも訊きなさいよ。
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景気がこの先どうなるか分からないのに、どうやって株投資で儲けるのですか?
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投資と言っても株以外にも為替や先物、国債や地方債などもあるのよ。それらを組み合わせて頑張りなさい。やらないと勝てないわよ。
投資に興味がある男性に、個人投資家の女性がアドバイスをしています。
地方債の類義語
「地方債」の類義語には、「市債」「県債」「府債」「都債」「村債」などの言葉が挙げられます。
地方債の対義語
「地方債」の対義語には、「国債」「外債」などの言葉が挙げられます。
地方債まとめ
「地方債」は地方が発行する債券で、財政不足を補う為の資金調達の役割があります。国の場合は「国債」となり、基本的には発行元が国と地方に分かれるだけで中身は同じです。銀行や証券会社から気軽に購入できるので敷居が低い安心安全な投資先ともなりますが、場合によっては元本割れで損失になる場合もあります。