クレバー(Clever)
「クレバー」とは「利口・賢い・狡猾などの意味でビジネス現場でも使われる言葉」です。人によってこれほど受け取り方が違う言葉も珍しく、素直に褒められていると思う人もいれば、心の中ではバカにしているなと不快にも感じるのが「クレバー」です。そう言うと、どの言葉も本音は別物となりますが、特にそうなりがちだからこそ「クレバー」は慎重な使い方が求められるのかも知れません。それでは「クレバー」の解説となります。
クレバーの意味とは
「クレバー」の意味は以下の通りとなります。
(1)直訳すると、賢い・利口・器用・上手・得意・狡猾といった意味になる。
(2)ビジネス用語で「賢く仕事をこなす」「狡猾」「賢いが冷静すぎる」「狡賢い」など、褒め言葉に皮肉も含まれるようなその都度ニュアンスが異なる言葉。
「クレバー」はその人や状況に応じて意味合いが微妙に異なる言葉で、単純に直訳をすると賢い・利口・器用・上手・得意・狡猾などとなります。しかし、そのまま素直に使われるのと同時に皮肉として微妙な意味合いを込めて使う場合も多々あります。「賢い」=「狡賢い」、「利口」=「小利口」といった解釈も可能で、それらでも「クレバー」となります。要するに、やや嫌味っぽくも取られる可能性が高いのが「クレバー」で、素直に賢いや利口で留めるか、それとも裏には皮肉があるかはその時々で違ってきます。例えば、職場で優秀な人に対して誰かが「あいつはクレバーだから」と言うと、褒め言葉とも受け取れますが、「あいつは成績は良いが冷淡・ズルい」と心の奥底では思っている場合もあります。もちろん相手の腹の中を探るような悪い使われ方ばかりではなく、嫌味な性格な人を巧みに出し抜いたり、微妙な駆け引きで勝負事に勝った時などは素直に称賛として「クレバー」が使われます。
クレバーの由来
「クレバー」の由来は残念ながら不明ですが、文献としては近代日本の小説家・坂口安吾の著書「復員殺人事件」(1949〜50年)などに文言が記されています。
クレバーの文章・例文
例文1.クレバーな弟は言い訳が巧みで、いつも両親から怒られるのは兄である俺ばかりだった。
例文2.サッカー選手が軽い反則をされて転げまわる姿はクレバーというよりも滑稽である。
例文3.ドラマなどの影響から弁護士はクレバーな印象を受けるが、裁判官や検察官の方が賢くて成績優秀者である。
例文4.営業マンはクレバーでないとやっていけない苛酷な世界だ。
例文5.おバカタレントを見て世間は頭が悪いと笑い喜ぶが、その裏では何千何億と稼ぎ高級車を乗り回すのだから、事務所と一体になって作戦を練って実行している実にクレバーな野心家だ。
世の中の「クレバーな人」についての例文となります。
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クレバーの会話例
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ちょっと待って。今観ているから、チャンネルを変えないで。
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えー、バラエティにしない。私、この人が出ているニュース嫌いなの。
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何で? 政治や経済の話題をビシっと本音で言うから面白いじゃない。
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そのやり方があざといし、ちょっとクレバーに見えない? 知的な自分に酔っている弁護士で、庶民を馬鹿にしているでしょう。最近て、何の実績もないのに適当な屁理屈で意見を言う有名人が多くてウンザリ。
ニュース番組に出演する某弁護士から受け取る夫婦それぞれの印象という内容です。
クレバーの類義語
「クレバー」の類義語には、「スマート」「インテリ」「抜け目がない」「したたか」「ジーニアス」などの言葉が挙げられます。
クレバーの対義語
「クレバー」の対義語には、「愚か」「馬鹿」「ナイーブ」「ヤワ」「脆弱」などの言葉が挙げられます。
クレバーまとめ
「クレバー」は賢い・利口・狡猾といった意味合いの言葉ですが、そのまま素直に使うだけでなく、ズルい・冷徹など相手を見下す際に用いる表現でもあります。ビジネス現場で使われる事も多く、大人は本音を隠すので、そこから余計に「クレバー」には建前として「優秀な人を一応は褒めている」という解釈がされがちな言葉となっています。