麻姑搔痒(まこそうよう)
「麻姑搔痒」とは「どんな物事でも自分の思うままになること」を意味しています。予定があり電車で移動している時などに、乗り換えがとてもスムーズにできて、予定の時間よりも早くついてしまった。というような経験がある人も多いと思います。そういった些細な事ですが、電車待つ時間がもったいないなと思っていた時に全て乗り換えがスムーズにいったら、今日は思い通りにいくな、と思うと思います。そんな時に使える言葉が「麻姑搔痒」になります。今回はそんな「麻姑搔痒」について解説を行いました。
麻姑搔痒の意味とは
「麻姑搔痒」とは「どんな物事でも自分の思うままになること」を意味しています。「麻姑」とは、中国に出てくる仙女の名前を意味しています。「搔痒」とは、痒い所を掻くことを意味しています。そこから生まれた「麻姑搔痒」は、直訳すると「麻姑に痒い所を掻いてもらえるような、思い通りにできる状態」という意味になります。今では、痒い所に手が届くという意味以外にも、自分の思うままになっていることを意味して使用されています。
麻姑搔痒の由来
古代中国の仙人の話を集めて作られた「神仙伝」という書物があります。その中に「麻姑」という仙女が出てきます。この麻姑は鳥の爪のような爪で、その爪を見た男が「あの爪で痒い所を掻いてもらったら気持ちがいい」と思います。ですが別の人に「麻姑様がお前ごときの背中を掻くわけがない」と叱られた話があります。この話から、痒い所に手が届く状況を「何でも思い通りに物事が進む」ということから「麻姑搔痒」と言われるようになりました。また、この話から生まれたのは麻姑搔痒だけでなく、痒い所に手が届くという意味で今も孫の手が使われていると思います。これも元々は孫の手ではなく「麻姑の手」でした。そこから孫の手となり、今も利用されている言葉になります。
麻姑搔痒の文章・例文
例文1.麻姑搔痒なお店で、こちらが何か言う前に全て対応してくれる。
例文2.相手の気持ちが分からない人は、麻姑搔痒なサービスは行えない。
例文3.満足度を最大にするためには麻姑搔痒な接客は不可欠だ。
例文4.麻姑搔痒なのは楽だけど、何故か不安になってしまう。
例文5.自分の想像通りに会社が成長している、麻姑搔痒とはこのことだ。
様々な「麻姑搔痒」についての例文となります。
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麻姑搔痒の会話例
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いつかお金持ちになって一流の執事やメイドを雇いたいな。
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確かにそんな生活するのはあこがれるよね。
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生活面では、自分が言う前に全部察して動いてくれて、麻姑搔痒なんだろうな。
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でもそんな人を雇うとなったら、月の出費もすごそうだね……
いつか夢見る生活を話している二人の会話です。
麻姑搔痒の類義語
「麻姑搔痒」の類義語はありませんが、似た意味では「思い通り」「自由奔放」などの言葉が挙げられます。
麻姑搔痒の対義語
「麻姑搔痒」の対義語には、「隔靴掻痒」などの言葉が挙げられます。
麻姑搔痒まとめ
あまり使いどころは多くはないかもしれませんが、ふとした時に利用できる四字熟語だと思います。元々の意味が、痒い所を掻いてもらえるという話からきており、孫の手にも関りがあったことは驚きだったのではないでしょうか。些細な事でも、自分にとって思い通りに物事が上手くいくな、と感じたのであれば、そのタイミングは麻姑搔痒を使えるタイミングになります。使えるタイミングがあれば、使ってみてください。今回はそんな「麻姑搔痒」について解説を行いました。