英傑(えいけつ)
「英傑」とは「知力と勇気を兼ね備えた非常に優れている人物」です。頭脳と勇気で成功を収めた歴史上の偉人などを称えて使われ、逆に言うなら一般人に用いるのはやや躊躇してしまいます。それでは詳しい解説に入らせて頂きます。
英傑の意味とは
「英傑」の意味は以下の通りとなります。
(1)非常に優れている人物。
(2)知力や勇気などが人並み以上に優れている人。
(3)「英雄豪傑」も同義。
「英傑」は簡単に言うなら、優れた能力を持つ重要人物の事です。具体的には知力や勇気といった上に立つ者としての資質を兼ね備えているので、歴史上の偉人などを称えたり表現する際によく使われる言葉です。一方で類似の言葉として大人物・大物・英雄・ヒーロー等々が多数あり、これらと明確な違いや使い分けが難しいのも事実です。感覚的には既に亡くなっている歴史上の偉人の方がその実態を知らないのでより使いやすく、どんなに優れている有名人や運動選手などでも現代を共に生きていると知力や勇気といった判定が厳しくなってしまいがちなので、「英傑」よりも大人物や大物などの方を選択してしまいます。しかし、感覚的なものであり人にもよるので、現代人に対しても全く気にせずに「英傑」と表現する事もあり、どちらが正解や不正解というのはありません。
英傑の由来
「英傑」の由来は残念ながら不明ですが、文献としては室町時代後期に成立した中国北宋時代の政治家・蘇軾の注釈書「四河入海」(17世紀)などに文言が記されています。
英傑の文章・例文
例文1.年を取ってから生まれた子なので、成長を見守る度に心の中でこの子は英傑に育つに違いないと期待をしていたが、それから十数年が経過して現在は全く親子の会話もなく互いにスマホばかり見ている。
例文2.織田信長や徳川家康などは英傑と評されるが、罪のない人々まで何千何万と殺した殺戮マシーンが現代になると評価が一変するのはどうも腑に落ちない。
例文3.サッカー界のスーパースターは英傑であり同時に強烈なエゴイストとも言われ、そんな名選手を気軽に叩くマスコミやファンもなかなかのエゴの持ち主である。
例文4.カルトと繋がる為政者を英傑と称える支持者が国民の半数もいる国は、世界中でも没落真っ只中のこの美しい国ぐらいだろう。
例文5.皇族がアメリカで司法試験を受けては落ちて、また受けては落ちてと繰り返して、それは神風特攻隊のような英傑な男というよりも不名誉な記録として刻まれそうだ。
「英傑」を使った例文となります。
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英傑の会話例
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日本の歴史を振り返ると、昔は英傑と呼べる超大物が多数存在したと思わない?
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それって、坂本龍馬や織田信長とかの事?
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そうそう。他にも伊藤博文や聖徳太子に野口英世と英傑だらけだよ。
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でも、これからは歴史に名を刻む人が出現するのは難しそうよね。時代が大物を必要としていない気がする。
歴史上の偉人について会話をしています。
英傑の類義語
「英傑」の類義語には、「傑物」「傑士」「人傑」「俊傑」などの言葉が挙げられます。
英傑の対義語
「英傑」の対義語には、「愚昧」「愚か者」「愚者」「凡人」「凡才」などの言葉が挙げられます。
英傑まとめ
「英傑」は知力や勇気を人並み以上に備えた非常に優れた人物の事です。所謂歴史的な大人物などを評する言葉であり、優秀な頭脳に加えて勇気といった人を惹き付ける能力もあるので周囲からは偉人という扱いになるのでしょう。