政教分離原則(せいきょうぶんりげんそく)
「政教分離原則」とは「政治と宗教は分離させるという基本的な考えや決まり事」です。元首相が銃撃され亡くなった事件にショックを受けた人も大勢いたでしょうが、その後の展開は誰も予想できなかったと思います。これは選挙制度が悪いのか、それとも特定の宗教団体が大きな力を持てるような体制が悪いのか何とも言えませんが、日本の闇とされた部分に一石を投じたのは間違いありません。
政教分離原則の意味とは
「政教分離原則」の意味は以下の通りとなります。
(1)国家や政治と宗教は分離されるべきという考え方や決まりの事。
(2)日本では憲法第20条1項などに規定されている国家と宗教を切り離すべきとする原則。
(3)「政教分離の原則」も同義。
”政教”は「政治と教育」「政治と宗教」、”分離”は「分けて離す」「結晶や蒸留などで物質を取り出す事」、”原則”は「元々の法則」「基本的な決まり」で、政治と宗教は切り分けるとする決まりが「政教分離原則」です。これまでも時代によってその都度、政治と宗教の問題は取り沙汰されてきましたが、マスコミなどが同調して大きく扱わなかったのは事実です。そこには様々な理由がありますが、今回安倍元首相の銃撃事件を機に自民党と旧統一教会の根深い関係が白日の下に晒され、連日のようにニュースやワイドショーが様々な問題を報道すると、「政教分離原則」が大きくクローズアップされるようになりました。信者に高額な献金をさせ被害者が続出している旧統一教会という組織と、日本をコントロールする自民党の多くの議員が裏で持ちつ持たれつの密接関係というのは社会に衝撃を与えたのです。選挙の際に運動員が実は旧統一教会の関係者で、また議員は何かと教会施設を訪れてはスピーチをするのは道義的に問題ありと思わない体質が、一般人との常識の温度差となっています。一方で、欧米各国の場合はキリスト教と政府や政治家が密接関係なのは常識であり、日本でも公明党と創価学会は支持団体と政党以上の関係として誰もが知っているので、「政教分離原則」は飽く迄も建前であり機能していないのは明白で、結局のところは国民がどの宗教を信仰しようと自由なので、抜本的な解決策を探すのは非常に困難となっています。
政教分離原則の由来
日本における「政教分離原則」の始まりとなるのは、江戸時代に幕府が儒教と神道を尊重しキリスト教を弾圧した政治的な働きかけです。その後1945年にアメリカのGHQが神道指令を出し、日本国憲法で「政教分離」が実現されます。
政教分離原則の文章・例文
例文1.自民党が国政選挙で常に勝ってきたのは、政教分離原則を無視して特定の宗教団体とズブズブな関係になっていたからだろう。
例文2.カルトにまで尻尾を振って先生と呼ばれる日々が脆くも一瞬で崩れるとは、政教分離原則にもそんな未来は予測不可能だったようだ。
例文3.政権は政教分離原則を主張できないほど、とんでもない爆弾めいた弱みを握られ、もはや国債をさらに発行して全国民が壺を購入してもマザームーンは少しも許さない。
例文4.選挙に勝つためにカルトに魂を売った議員が国会やマスコミ前で正論を語ると、彼の頭の中には政教分離原則などは1ミリもなく、どんなに罪深くても教団がバックアップしてくれるので平気なのだろう。
例文5.小学生低学年程度の知能の元アイドルまで選挙で当選させるのだから、政教分離原則を掻い潜って暗躍する宗教団体の力は恐ろしくて仕方がない。
「政教分離原則」を使った例文となります。
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政教分離原則の会話例
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日本って経済低迷や少子化がずっと問題視されてきたけど、実は政治と宗教がいちばんの問題だったと最近分かってきたよ。
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ニュースは毎日その話題だものね。私なんて嫌だから、チャンネル変えるかテレビを観ない。
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それは分かるけど、それこそ与党とカルト教団の狙いなんだよ。政教分離原則を国民に忘れさせて、まあ仕方がないという雰囲気にする。大がかりなマインドコントロールに全国民がかかっているんだな。
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って事は私も壺や印鑑を買ったりしているのと同じなの。マジ最悪なんだけど。
政治と宗教について男女が会話をしています。
政教分離原則の類義語
「政教分離原則」の類義語には、「政教分離主義」「国教分離」「国教分離指令」「祭政分離」などの言葉が挙げられます。
政教分離原則の対義語
「政教分離原則」の対義語には、「政教一致」「皇帝教皇主義」などの言葉が挙げられます。
政教分離原則まとめ
「政教分離原則」は政治と宗教は分離させるのが原則であるべきという考えです。宗教が政治に大きく関与すると逆もまた然りですが、様々な問題が発生してしまいます。現在の自民党と旧統一教会の関係は正にそれで、今後は「政教分離原則」が国民にとって大きな関心事になるのは間違いありません。