なし崩し(なしくずし)
「なし崩し」とは「物事を徐々に進めて終わらせていくこと」を意味します。「なし崩し」は間違った使い方をされる方もいらっしゃいますが、本来は徐々に物事を終わらせていくことを意味します。どんなに大きな目標であっても、できることを少しずつやることによっていつかは達成できます。今回はそんな意味を持つ「なし崩し」を解説していきます。
なし崩しの意味とは
「なし崩し」の意味は以下の通りです。
(1)物事を徐々に進めて終わらせていくこと
(2)借金を少しずつ返していくこと
(3)着実に進んでいくこと
借りたお金を少しずつ返していくように徐々に物事を終わらせる様子を表します。物事が簡単に進んでいったり、いきなり進展するといったことではなく、少しずつ山を登っていくように確実に進んでいく様子を表現しています。
人によっては「友達が寝坊をしてしまい、なし崩しにその日に予定がなくなった」というように何かがなくなっていく様子や、うやむやにする様子を表す言葉として使うことがあります。これは誤った使い方であり本来はポジティブに物事が進んでいくことを意味します。「なし崩し」と聞くと「ない」という文字があるためにネガティブな意味に聞こえますが、お金を完済したり、何かを達成することを意味する「済す」からきています。
なし崩しの由来
「なし崩し」の由来は、借りたお金を返していく(済し崩していく)ことからです。そこから発展してお金に関わること以外にも使われる現在の意味になりました。ネガティブな意味で使われることがありますが、ポジティブな意味として使うことが正しい使い方です。
なし崩しの文章・例文
例文1.なし崩しに借りたお金を返していくことで借金を返済できた。
例文2.このプロジェクトは大規模なものになるがなし崩しに行っていこう。
例文3.単純作業の連続ではあるがなし崩しに終わらせていくことが大切だ。
例文4.新しいことを始める時には簡単なことからなし崩しに覚えていくことが大切だ。
例文5.なし崩しに進めていくことで大きな成功を得られることを学んだ。
「なし崩し」を使った例文です。
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なし崩しの会話例
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今月もやることがいっぱいで大変だよ。
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社内でも一番大きなプロジェクトのリーダーですもんね。
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あんまり先のことは考えずになし崩しに進めていくことにするよ。
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プロジェクトが終わったら一緒に旅行でもいこうね。
社内不倫をしている同僚同士の会話です。
なし崩しの類義語
「なし崩し」の類義語には、「徐々に」「だんだんと」などの言葉が挙げられます。
なし崩しの対義語
「なし崩し」の対義語には、「即時」「即刻」などの言葉が挙げられます。
なし崩しのまとめ
誤ってネガティブな意味で使われることがある「なし崩し」ですが、由来を聞くと納得できたのではないでしょうか。どんなに高い目標や達成が難しいことであっても、やるべきことを細分化して少しずつ進めていけばいつか大きな結果に結び付きます。物事を徐々に進めて終わらせていくことを意味する「なし崩し」の紹介でした。