ファーストペンギン(First penguin)
「ファーストペンギン」とは「新しい分野や業界などに挑戦する人」を表します。群れで行動するペンギンの中で餌を得るために天敵のいる海に最初に飛び込むペンギンを表す言葉であり、ビジネスの分野では新しい事業や新規参入に挑戦する人を表す言葉として使われています。2022年10月5日の夜10時からスタートする日本テレビの新水曜ドラマのタイトルにも用いられて、俳優の奈緒さんや堤真一さんが登場します。今回はそんな「ファーストペンギン」を解説していきます。
この記事の目次
ファーストペンギンの意味とは
「ファーストペンギン」の意味は以下の通りです。
(1)新しい分野に挑戦していく人
(2)新しい技術を取り入れていく人
(3)業界の先駆け的な存在
ペンギンは基本的に集団で行動をする習性があり、海の中の獲物を見つけても見ているだけのペンギンがほとんどです。その中で獲物を捕らえるために天敵(アザラシやシャチなど)がいる海の中に最初に飛び込むペンギンを「ファーストペンギン」と表現します。「ファーストペンギン」は群れの中でも一番多くの獲物(餌)を得ることができる可能性がありますが、反対に天敵に襲われる可能性も一番高いです。ハイリスクハイリターンの状況から、ビジネスの世界でも新規開拓をする人や新たな業界に挑戦する人に対して敬意を表す言葉として使われるようになりました。
「ファーストペンギン」は必ずしも勇敢なペンギンというわけではなく、最初に海に飛び込むことを押し付けあったことにより海に落ちてしまったペンギンである場合もあります。どちらにしても海には天敵が多く命にかかわる状況で最初に飛び込んだペンギンは称賛される存在であることには違いはありません。
ファーストペンギンの由来
「ファーストペンギン」の由来は、英語の「First penguin」からです。獲物を捕らえるために海に最初に飛び込むペンギンを表す言葉です。カーネギーメロン大学の終身教授であるランディ・パウシュ(Randy Pausch)著書の「The Last Lecture」という本で「ファーストペンギン」が紹介されて一般的に使われる言葉となりました。日本では芸術やスポーツ、科学技術などの分野で世界的な活躍をしている人に対して贈られる「ファーストペンギン賞」といった賞があります。
ファーストペンギンの文章・例文
例文1.会社のファーストペンギンとなって今まで未開拓であった市場に参入するプロジェクトのリーダーとなった。
例文2.古参Youtuberたちのほとんどは最初は全く注目されていなかったが、現在はファーストペンギンとして称賛されている。
例文3.業界に先駆けて始めた今の事業は最初は不評であったが時代の流れとともに受け入れられ今ではファーストペンギンと呼ばれるまでになった。
例文4.ファーストペンギンとして会社の新規事業に携わったことが今の業務に生かされているが、初めは上司の命令により嫌々引き受けたことは秘密である。
例文5.将来的な業界の変化に向けて動き出す必要があるが会社にはファーストペンギンと呼べるような人材がいないためほかの会社から遅れをとっている。
「ファーストペンギン」を使った例文です。
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ファーストペンギンの会話例
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部長は今の事業を立ち上げたときの初期メンバーですよね。
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そうだよ。全く未知の業界だったから最初は手探りで何にもわからなくて苦労したよ。
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うちの会社のファーストペンギンって感じでかっこいいですよね。
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本当は当時の部署に嫌な上司がいてどうしても別の部署に行きたかったから仕方がなく立候補しただけなんだけどね。
同じ部署の上司と部下の会話です。
ファーストペンギンの類義語
「ファーストペンギン」の類義語には、「パイオニア」「ベンチャー精神」などの言葉が挙げられます。
ファーストペンギンの対義語
「ファーストペンギン」の対義語には、「セカンドペンギン」「臆病者」「二番煎じ」などの言葉が挙げられます。
ファーストペンギンのまとめ
「ファーストペンギン」は天敵のいる海に餌を求めて一番最初に飛び込むペンギンを表すことから、新たな分野や別業界に挑戦していく人を表す言葉となりました。「ファーストペンギン」となることで失敗などのリスクが大きくなりますが、その変わり大きなリターンを得ることができる可能性があります。今では当たり前になったYoutuberやeスポーツの世界でも「ファーストペンギン」と呼ばれる人たちは大きな地位や収入を得ることができているのではないでしょうか。