失笑(しっしょう)
「失笑」は我慢できずに笑ってしまう、堪えられずに笑ってしまうという意味を持った言葉ですが、多くの人が勘違いしたまま使っている言葉です。もしかしたら、相手を見下したり軽蔑する際の笑いと、勘違いをしていませんか? 本来は違う意味として使われているのですが、「笑いを失う」と書く事から、このような誤認が広まったとされています。正しい意味や使い方などを解説しますので、この機会に覚えておきましょう。
失笑の意味とは
「失笑」は、我慢していたが思わず笑ってしまう、堪える事が出来ずに吹きだすと言った意味があります。ですから、面白いから笑ってしまったという本来の自然現象として正しいにもかかわらず、最近は相手に対して呆れたり、白ける、小馬鹿にする、見下すなどの際に用いる表現と誤解が広まっています。しかし、言葉の意味は時代と共に変化するので、このまま誤認が大勢に広まるようなら、これは間違った意味も認められるようになるかも知れません。
失笑の由来
「失笑」は中国語でも存在し、日本語と同じ意味として使われている事から、中国から入った言葉と推測できます。また、”失”には、無くす、失う、誤るなどの意味があります。自論としては、ネットや掲示板の普及で、”笑う”を表現する際に”w”や”(笑)”と書き込む事がありますが、あまり面白くない時には”失笑”や”小笑”と書き込まれる事があります。これも、間違った意味が広まる要因となっています。
失笑の文章・例文
例文1.電車の中で幼児の可愛らしい行動によって、失笑が起こった
例文2.失笑を巻き起こすのが得意な人も居る
例文3.家族でバラエティ番組を観ていて、思わず皆が失笑した
例文4.自信満々の答えが見当違いで、失笑を買った
例文5.映画館でお客が一斉に失笑した
以上の様な使われ方となりますが、静かな場所などで些細な事によって全員が笑い出す際に用いられる表現が「失笑」となります。
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失笑の会話例
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失笑って駄目だと思えば思うほど我慢できなくて困るんだよね。
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一人で失笑を堪えていると某TV番組みたいに「一人笑ってはいけない」やっている気分になりますよね。
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いやね、僕の場合は結構深刻で自分でも理由が分からないんだけど、本当にシリアスな場面で失笑が堪えきれないことがあるんだよね。
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失笑恐怖症なんて言葉もあるくらいですから、時と場合によっては困りますよね。
子供の無邪気な行動に思わず笑ってはいけないシーンで皆が吹き出して笑ってしまうのは微笑ましい出来事ですが、TPOによっては失笑に悩まされることもありますね。
失笑の類義語
「失笑」の類義語には、「苦笑」「嘲笑」などの言葉が挙げられます。また意味自体は違いますが、笑うという部分では「小馬鹿にする」「鼻で笑う」もありますが、こちらは嘲る意味が近いので、混同しないように注意しましょう。
失笑まとめ
思わず笑ってしまった場合に用いられる言葉が、「失笑」となります。白けたり馬鹿にするなど、間違った意味として世間では浸透していますが、正しくは素直に笑ってしまった際に用いられます。この意味を踏まえると、学校や教室などでは「失笑」が毎日のように起こっている事になります。